ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[648790hit]

■『流れ姉妹〜たつことかつこ〜』『ウメップ』
■真心一座 身も心も 第一章再演『流れ姉妹〜たつことかつこ〜』@TOKYO FM HALL

初演は5年前。ついこないだだったような、もう随分昔のことのような。今回パンフ読んだらなんでも伝説の舞台になっているそうで、やっぱり5年って重みや感慨があるな。この5年間、自分は何をしていただろうかと振り返りたくもなる。

今回の再演は、来年1月に上演される最終章『流れ姉妹〜たつことかつこ〜ザ・ファイナル』(仮題)を控え、ことの発端を振り返ってみようと言うもの。最終章のゲストには古田新太と池田成志と言うとんでもない面子が決まっており(どちらがラバーでどちらがレイパーかは未発表。どっちがどっちでも相当なことになるよ……)、それに向けての覚悟みたいなものも感じられた舞台でした。

初演は円形。TOKYO FM HALLもフリースペースなのでセットの組み方はほぼ同じ。出入りも四方から出来るようになっていました。そのひとつの出入口近く最後列の席だったんですが、松重さんだけついたてから頭が出てしまうので、出番が判ると言う(笑)ニヤニヤしてしまって困った。いやーもうホント格好いいよね。20年愛ですよ!もうずっとファンでいるよ!ついていきます!

今回観直してみて、じわりふわりと肌に触れるような人情の機微に気付くところも多く、千葉さんの筆致に唸らせられたりもした。そして初演の感想にも書いているが、松重さんはホントもっと恋愛ものをやればいいと思う…ご本人は苦手と言ってますけどね。千葉さんがパンフのインタヴューで話していますが、「風が涼しい」「ほんとだ」と言う伝わりづらいやりとりで、ふたりの距離感と愛情表現を観客に感じさせることは難しい。しかし松重さんはそれが出来る役者さんだと思います。微妙な声と表情の変化で心の動きを表現する。そしてただ黙って座っている、立っている、と言う“何もしない”時の静かな存在感。

そこから、松重さんって小劇場で培ったものを大事に育てて活かしてきたからこそ、映画にもTVにもご活躍の場を拡げることが出来たのかな、と偉そうなことを思ったりもしました。蜷川さんとこがスタートで大劇場での舞台も多かったけど、キャパ数百の劇場で緊迫感あふれる作品を数多く発表していたザズゥシアターに出演していたことは大きいのではないかな…息を詰めて観るような“距離の近い”芝居。観客の視線をカメラに置き換えても通用する力。

とまあそんな真面目なことを、500円ずつ集めてTシャツプレゼント、とか暴れ牛、とかセカンドバッグ、と言うアイテムを観乍ら考えていました。奥深いわー。

はー松重さんのことばかり書いてしまいましたが、ガツンとしたチームワークで本当に観ていて気持ちがよい一座です。座長である村岡さんの懐の深さにも惚れる。座付作家の千葉さんの描く恋模様は他では観られないものだし、座付演出家の河原総代も絶好調(昨年辺りからすごい仕事量なので、体調の方とかちょっと心配ですが)。がや連中もいい仕事してます。ゲストレイパーの粟根さんも、複雑で不器用な男心で魅せてくれました。

さて最終章はどうなる。チケットとれますように!

よだん:パンフがすごく充実してます。かわいい装幀なのに濃いー濃いー。読み応えあった。千葉さんと内田春菊さんの対談で松重さんのあれやこれやが語られていて、このひとの不思議な魅力の謎がちょっとだけ解けたような感じもしたなあ。家庭的なのに恐ろしくひとりで立っている感じなんだよね……。松重さんと粟根さんの対談では、仕事に関してのおふたりの厳しさが伝わる内容で興味深く読みました。徳永京子さんによるたつことかつこの業深さを指摘した鋭いレヴューも面白かった。

****************

■梅佳代写真展『ウメップ』シャッターチャンス祭り in うめかよひるず@表参道ヒルズ スペース オー


[5]続きを読む

08月22日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る