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by kai
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■『ネオテニー・ジャパン ―高橋コレクション』
『ネオテニー・ジャパン ―高橋コレクション』@上野の森美術館
ネオテニーとは幼形成熟。幼いまま、性的に成熟する進化の過程を指すそうです。精神科医・高橋龍太郎氏のコレクション展らしいタイトルなのかな?「収入は生活費以外全て美術品購入に充てる」と言う熱意のもとに集められた作品群は、ええっこれ個人所蔵だったの!?と驚く程の充実した内容。会田誠の『紐育空爆之図(戦争画RETURNS)』『大山椒魚』、山口晃の『今様遊楽圓』『當世おばか合戦 ―おばか軍本陣圖』、天明屋尚の『ネオ千手観音』…須田悦弘、奈良美智、伊藤存、高嶺格、束芋、小沢剛……ひえー、むちゃくちゃ一貫している。今回の展覧会のコピーにもなっている『世界が注目するニッポン現代アートの基礎知識!』がそこにはありました。いや基礎知識っつうか、もっとつっこんでるで、これ。質といい量といいすごい。金持ちが「ちょっくら絵でも買ってみるか」ってのとは一線を画している。
もともと目当てだった前述の作家たちは勿論のこと、村上隆の初期作品(こういうのをもっと見せようや村上さんのはさあ!)や、気になっていた町田久美、鴻池朋子の作品を観られたのも嬉しかった。そして初見で腰が抜けたのは池田学。1日に5cm四方しか作業が進まないと言う濃密なペン画!「これ、大きく描いて縮小したらダメなの?」と言うアホ丸出しの感想を思わず持ってしまいましたが、そんなん有り得ません!このサイズ(つってもサイズ自体は結構大きいんですよ…)にこんだけ小さい中身をみっしみしに描くしかないのです!とでも言うような、描き込みの集中力というか執念にはもうただただ圧倒されるばかり。
観応えあるものばかりでした。鴻池さんの『mimio-Odyssey』は11:30の映像作品で、この手のものは大体5分過ぎると観客がひとり減りふたり減り…となるんだけど、私が観ていた時は途中で場を離れるひとがいなかった。
順路は誰が考えたんだろう…小沢、会田、山口、村上って流れはもう具合悪くなりそうだった、濃くて(笑)町田の向かいに池田と言うのも頭おかしくなりそうだったよ!伊藤と青山悟の刺繍エリアもうまくまとまっている。須田作品の展示の仕方も、彼が個展でやっている時のように“かくれるように”置いてある。おかげでひとつ見落とした(泣・帰宅後ひとの感想読んでて気付く)。それぞれの作品特性をしっかり把握して展示してるなあと思いました。そもそもコレクション自体に一本ぶっとい背骨があるのでしょう。不思議とポップな面もありますし、楽しい展示でした。
ひとつだけ残念だったのは、こちらのトップ画像にある通りの並びではなかったところかな。できやよいの絵をバックに、小谷元彦のおおかみが写っているものですが、これらふたつの作品は壁を隔てたスペースに展示されており、同時に観ることが出来なかった。これは一緒に観渡したかったー。
さてこの日は、夕方から美術館前の公園で伊藤存さんがライヴドローイングをするとのことで(ラッキー)、時間迄しばしうろうろ。ここの美術館、いつも入口付近にワゴンのコーヒー屋さんが来ていて(なんだっけ名前忘れたけど吉祥寺ヨドバシにも表参道にもいるお店)、気のいいおにいさんがおいしいエスプレッソをその場で淹れてくれるのだー。暑くなってきたのでかき氷も始めていて繁盛しており、すごい行列。おにいさん休む暇もないね。いつもひとりでやってるけど、トイレに行きたくなったらどうするんだろう。ハワイアンコーヒーと言うエスプレッソに練乳を入れたアイスコーヒーをオーダー、うまーいいいかおりー。
カメラがセッティングされ、だんだんひとが増えてきました。どうやるのかなーと待っていたら、伊藤さんがひっそり出てきました(笑)水道管の先にスポンジを装着した手製の“水ペン”で、ドローイングをすると言う。水道管にペットボトルの水を注いで、それで絵を描いていくんですな。
公式ブログの記事はこちら。
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07月05日(日)
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