ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ジャックとその主人』『春琴』
どちらも約110分、入れ子構造、アフタートーク付、と興味深いハシゴになりました。どちらも萬斎さん言うところの“ソウゾウ力=想像力/創造力”を観客もフルに使うもので、もうぐったりだ!(笑)

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『ジャックとその主人』@吉祥寺シアター

『ヒステリア』に続く串田さんと白井さんで何かやろうぜ〜第二弾。今回は串田さんが演出。ジャックが串田さん、主人が白井さん。ふたりが旅をし乍らお互いの恋物語を語り、それが芝居小屋の役者たちによって上演される。そのうちジャックも主人も舞台にあがって再現劇を始めるが、それは果たして舞台上の芝居なのか?

ほぼ裸舞台に小道具(ロープやコード等)が散らばり、地明かりがついたまま芝居は始まる。ジャックは客席を見て「ご主人さま、なんで皆こっちを見てるんでしょうね」と言う。自分たちの運命は天の書いた通りだと言うが、それは勝手に書き換えられもする。ただし自分の運命は自分で書くことは出来ない。それは今現在目の前の舞台で演じている役者だけでなく、それを観ている自分たちにも言えることでもある。導入のジャックの台詞は、観客を引きずり込むのにいいスイッチだった。

アフタートークには串田さん、白井さん、内田有紀さんが出席。以下印象に残った話。
・ミラン・クンデラのこの作品はフランスではかなり有名なもので、日本での『ゴドーを待ちながら』くらいの知名度。今迄日本で上演されてなかったのは不思議(串田さん)
・白井さんが台本2ページ飛ばした日があって、劇中劇担当の役者が大慌てだった(笑・芝居のシチュエーションからセットから変えねばならなかったので)しかも本人気付いてなくて平然と芝居を進めるからまるでこっちが間違ってるみたいに思われた!(内田さん)
・台詞が自然過ぎて「えーとどうだったっけな」って台詞が素の呟きに思われたりしたところも(笑)(串田さん)
・役者が好きか演出が好きか、先日のアフタートークでは演出が6役者が4って答えたんだけど、今日は役者が6。役者のルーティンワーク的な部分を今楽しんでる。体調管理(芝居前に何をどのくらい食べておこうとか)も含めて(白井さん)
・ワークショップに串田さんが遅刻した時、白井さんが演出側をやったら顔が違った(内田さん)
・人格が変わるから全く分けて考えないと僕はやれない。自分が演出する芝居に出演する時は、アンダースタディをたてておいてどう動くか位置とかをきちっと決めて、全部を自分が見てから初日2週間前に役者として入る。なのに串田さんはいつの間にか演出席から舞台側にいて、またいつの間にか戻っててアメーバみたい。どうやったらそうなれるのか…(白井さん)
・どうって言われてもねえ(笑)(串田さん)
・メタシアター的なものは'80年代によくやっていたので懐かしいと同時に芝居を始めたばかりのことを思い出して初心に帰った気分も(白井さん)

あとスタンディングオベーションの気味悪さ=観客の均質さについての話が面白かったです。勿論個人で感動して立つのはいいのですが、皆が皆立つことについてですね。それは周りが立つから立っとこうってのや、単に前のひとが立って舞台が見えないので仕方なく立つってのもあるでしょうが(笑)100人観たら100通りの感想があっていいのに…と言う。いろんな感想を持てる作品が上演出来る環境がやはり少ない…勿論前よりはよくなったとは思うけど、とのこと。

何もかも感動しなければダメとか、わかりづらいものを排除しようとする風潮が強くなってきている感じはします。それには怖さも感じます。

■『偶然の音楽』再演
仮チラ配布されてましたが、ポッツィが誰かわかんないんだなー。仲村トオルさんは続投のようです

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『春琴』@世田谷パブリックシアター


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03月01日(土)
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