ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『死ぬまでの短い時間』『わが闇』
なんかいつの間にか明け方になっている…おかしい!と言う訳であとでちゃんと書く…か、書きたい…けど先にこれだけ。ナイロン新作、素晴らしい…!『消失』以来3年振りの新作ですが、ケラさん冴えまくっている…出演陣もスタッフワークもすごいです。迷ってるひとは是非、是非観てください!当日券も基本的に毎日出してるそうなので。3時間15分、幕間の休憩10分。トイレは激混みなので水分控えめにして行きましょう(笑)

毎回なげーよと文句言ってますが、て言うかね、長いのは別に苦ではない場合が多いんです、面白いし。しかし例えば5回繰り返すところを3回でもいいと感じる箇所があったりするんです、そこ迄親切にしなくていいから、観客をもうちょっと信用してくれないかなと思うところが。今回は、それが、ない!なくて、この内容で3時間15分ならもう何も…!

ナイロンは毎公演DVD出すし、後で映像で観ようと思えば観られますが、今回の文字通り舞台がきしむような緊張感と歪み、照明と映像の鳥肌がたつような効果はその場で観て肌で感じるのが絶対いいと思います。行けないひとには悪いが、本当この作品は生で観てこそだと思います。

劇場のスペシャル感と言えば『死ぬまでの短い時間』もそうですな。やっぱりベニサン・ピットはいいなあ〜。と言う訳であとで書き足しまする〜ねもい。明日(つうかもう今日)は暗黒舞踏観るんで、頭シャキッとさせとかんと絶対寝る(笑)

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「ナイロンいつ観に行くの?」「明日っす!」「そう、今回はいいよ〜。長くてもあれならいいと思えたよ。そんで今日のキクチのトークと、先週のライヴとなんとなく繋がるよ…あとね、(岩松了の)『市ヶ尾の坂』とか(永井愛の)『萩家の三姉妹』が好きなら……」「え、マジで!?明日岩松とナイロンのハシゴなんすよ!」「ほんと?それは面白いね。あと(チェーホフの)『三人姉妹』ね」「そりゃ楽しみっすね…『市ヶ尾の坂』大好きでしたもん」

と話したのが金曜日の帰り道。先週のライヴで、菊地さんは「もう俺はどこでやっても一緒なんだよね、ピットインでもオーチャードでも。お客さん大好きになっちゃうの、お客とここで暮らせないかなと思うもん、家族みたいなもんなんだよ」と言ったのだ。以下ネタバレあります、未見の方はご注意を。

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M & O plays『死ぬまでの短い時間』@ベニサン・ピット

岩松了、初の音楽劇。しかし岩松了なので、普通に予想するような音楽劇では勿論ありませんでした。音楽が同居する芝居と言えばいいのか…。

自殺の名所に「仕事だから」と自殺志願者を運ぶタクシー運転手、シミズ。「崖っぷち迄」と行き先を指定され、到着後客が崖っぷちから飛び降りようがどうしようが、運転手にはどうしようもない。彼は非難を浴び乍ら、今日も「崖っぷち迄」と乗り込んで来たフタバを運ぶ。フタバは男を殺して来てる。死ぬまでの短い時間をほんのちょっと共有した、男と女のストーリー。彼女は死んでいる/死んでいない、死んだことに気付いていない幽霊/いや、そもそも死んでいない。ふたりが過ごした時間は何なのか。直接的な描写がなくても、岩松了の書く男と女には常に色気がある。

5人の登場人物は皆癖があり、しかし孤独で、寂しい生き物。そしてお互いに手を差し伸べられない。立っているだけで、ひとり、ひとりだと言う影を背負っているようでした。ひとは誰でもそうで、そうなると求めると言う行動が出てくる筈なんだけど、シミズとフタバのふたりは諦めなのかそんな気力もないのか、お互いをはぐらかしてばかり。それがもどかしくも切なくてよかったな。『シブヤから遠く離れて』が好きなひとはグッとくるんじゃないかなあ、この作品。


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12月15日(土)
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