ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『レインマン』楽日
やまこさん今日『労働者M』『桜飛沫』のハシゴだってよ…計7時間。それ修行…。渋谷と三茶だけど間に合ったのでしょうか。
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『レインマン』@東京グローブ座
結局リピート回数増やせなかったよーい。しかしこれはホントよかった…あんまりこういうこと言うタチじゃないですが、ひょっとすると今年のベストになるかも。まあまだ『Myth』もありますけどね。
ちょっとシビアな話をすると、今回チケットの売れ行きがなかなか伸びなかったそうなんです。それはチケット代が高めだったと言うのと、あの映画を舞台版に?劣化するんじゃないの?と二の足を踏むひとが多かったからではないかと思います。しかし舞台と言うものは、実際観てみないと判らないもので…そこが面白くもあり難しくもあり。
あんだけテーマを絞って、切るとこはバンバン切って、簡潔かつ判りやすく感動を伝える脚本にまとまったのがすごいなあ。カットマスター・スズカツさんの真骨頂!このひとこういうとこものっすごい思い切りいいですよね…そこが素敵なのよー!(笑)そしてこれにOK出した原作のエージェントも太っ腹と言うか理解があると言うか。とてもいいリミクスでした。映画と舞台、媒体が変わるのであれば、全く同じに再現する必要はない。その媒体に最もふさわしい形態にすることこそが大事だなと改めて思い知りました。
「家族があるのはいいもんだ」とレイモンドは言います。チャーリーは父親と和解出来なかったし、レイモンドは病院に戻って行く。チャーリーの火傷の跡は消えない。レイモンドは何もかも「よーくわかってる」。またチャーリーに怪我を負わせてしまうかも知れない、こどもを殺してしまうかも知れない。またやるかも、またやってしまうかも。それを「どうにも出来ない」から病院へ帰る。
それでも「家族があるのはいいもんだ」と言う結末に持っていったところに強い意志を感じました。チャーリーは半袖の服を着るようになる。こどもを連れてレイモンドに会いに行く。一生自分の家庭を築けないであろうレイモンドは、チャーリーの家族に会うことによって、何らかの安息を得ることが出来る。
勿論家族を持てなくても、持たなくても幸せと言うものはあると思うけどね。そこに目くじらたててもね。自分がいると言うことは、父親と母親がいる(いた)と言うことだ。それはなかったことには出来ない。それなら前向きに受け止めた方がいいと思う。それが出来ないひともいると思うけど、レイモンド調に言えば「ひとを憎むのはよくない」。綺麗事かも知れないけど、そういう思いは持っていたい。
で、こういうのって、レインマンの秘密が判明したシーンや、父親の愛情を理解したシーンでどーんと音楽鳴らしてベッターとした演出に持っていけば皆どばーっと泣いてよかったねーとなるもんですが、あくまでもストイックにさりげない、ギリギリそっけないくらいの演出になっていたのがまたよかった。さらっと話す、静かに音楽が入る、照明も暖かい静謐な明かり。観客は静まり返り、台詞に聞き入り、静かに涙を流す。いい光景でした。
役者陣はこなれてましたなー。笑いも増えていた。ミニスカウェイトレスちゃんのパンツ丸見せサービス(?)には、笑いと共に男性陣の「おお」と言うどよめきも若干混ざっていてウケたー!見せパンツについて「見せていいパンツなんかない!」と名言を吐いたのは大竹まことさんだったと思いますが、あれよね女性のパンツには夢があるよね…。初日はあそこ迄思いきり見せてなかったと思います。いやあ、いいもん観た(笑)
4人の出演者はまさに少数精鋭でした。身体の動き、台詞の切れ等技術的なものもレベルが高い。スリリングなセッションやスポーツゲームを観ている感覚にもなりました。脚本は決まっているのに、ストーリーの流れは変わる筈がないのに、何が起こるか判らないような緊張感。役柄的に橋爪さんの凄さが目立ちますが(いや実際凄過ぎた…)、それを受け止める椎名さん、パクさん、大森さんも余裕と緊張を絶妙のバランスで見せてくれました。
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02月19日(日)
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