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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『浪人街』
『浪人街』@青山劇場
い〜や〜もう、こんだけのもん見せてもらえれば!エンタテイメントに徹していて素晴らしい。爽快な気分で帰れます。サービス精神あふれる唐沢寿明キャプテンの心意気がチーム皆に浸透しているような、いいカンパニーです。以下ネタバレしてます。
マキノノゾミさんの脚本が面白い!おおもとの映画は未見ですが、ラストは変えてるんじゃないかな…実は手綱を握っているのはお新?女性の方が一枚上手?ってなこのラスト、M.O.P. の『黒いハンカチーフ』を思い出したよ〜。「男尊女卑甚だしい時代の作品なので、受け入れてもらえるか心配な部分もある。実際女性スタッフには、原作は評判悪かったんですよ」とインタビューで言っていたので、アレンジした箇所も多いのでは。赤牛言うところの「寂しい男」「嬉しい男」で分けられるシンプルな登場人物たち、ボロは着てても心は錦、裏切り裏切られ、でも仁義は通す、だからこそ命のやりとりになる、死んじゃったらそれ迄よ、残されたひとは前へ進め!ってな今の時代からすれば懐かしいようなテーマの原作を、現代だからこそ観たいもの、観られるものに描いていると思う。
それは他のスタッフワークもそう。堀尾幸男さんのペインティングを施した建物の屋根や床等の美術(2階からはこれがよく見えて面白かった!)、ワダエミさんの衣装や、鬘を極力使わずに地毛を活かす髪型等、時代考証に難癖つけるひとはいそうですが、今上演するからこそのものを観たい者としては大満足です。
ハイライトは終盤の、20分くらいある大殺陣。すっごっかった〜!派手!派手!激しい!アンサンブルが素晴らしい!約30人の斬られ役が、斬られてハケて戻ってきてまた斬られ、なんですが(笑)原作では120人斬りってことなんで、単純計算しても4人分をひとりでこなしている訳です。水と血のりを存分に使うので舞台上が滑りやすくなってるんでしょう、時々「うわ、あれ振付けじゃないやろ…」ってなくらい派手にすっころんで身体打ったりしてるひともいて、とにかく凄い迫力。
殺陣も演者によってきっちり変えてある(流儀の違いが判りやすい)ので長いシーンがダレない。唐沢さん演じる源内は本人曰くスターウォーズっぽい(笑・確かに)曲にのっての鮮やかな立ち回り。刀のスウィングも速くて美しく、跳躍も多い。ツバメのようです。伊原剛志さん演じる母衣はリズム主体の曲。大柄で腕が長いので、刀を横に構えて身体ごとスウィングさせるダイナミックな動きが映える。翼の大きな鷲みたい。刀を鞘に収める回数も多い。おふたりとも腰がしっかり座っているので、客席にお尻(背中)を向けた姿がキマるし、上半身がフラつかないのでひとつひとつの動きが綺麗。
とか言ってますが、最中は振付けが〜なんてのんびり観てられないのよ!すごい迫力だから。チャンバラは血が騒ぐ〜!
そして最大の見せ場は中村獅童さん演じる赤牛の大立ち回り。坂本龍一のテーマ曲にのって(そう、彼のシーンで教授の曲なのよ!)型がないように見えるがむしゃらな剣。友である母衣達を逃がすため、一度は友となった七郎右衛門への義を返すため、なりふり構わずしんがりを務める。何度刺されても斬られても立ち上がる姿は、最後の方は不気味ささえ漂って、小幡側の兵がビビッちゃうの。もう〜ここは泣く!泣く!泣いた!最期の「酒持ってこ〜い!!!」ではも〜滂沱ですよ!ちょっとズルいよ赤牛!あんたいちばんちゃらんぽらんだったくせに〜!(大泣)いや〜おいしい役だ、かなり持っていきました。パンフレット、赤牛カラー買っちゃったもんね…。
あ、そういや2回目の一幕目、源内と赤牛の立ち回りの時に、赤牛の刀が曲がっちゃってヒヤヒヤした(笑)そんだけ殺陣が激しいのよ…。
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06月05日(土)
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