ID:43818
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by kai
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■『オスカーとルシンダ』(ウラ)
オモテがござれば ウラがござる〜
先日近所の子供が謡い踊ってて「ホントにはやってるんだ〜」と感動した。ややこしや〜。

と言う訳で、ウラではお話から離れた部分をウハウハ書きますよ。

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原作を手にした時は驚いた。分厚い。長い。エキサイティングな登場人物たちの魅力を損なうことなく、2時間ちょいにまとめた脚本は見事!ラヴストーリーを核にし、宗教的な重さや残酷さを適度に甘いものにしてくれている。悪く言えば「……なんかうまくまるめこまれた気がする…」って部分もあるわけさ。だってあれじゃあオスカーの人生って人生って〜(泣)とくだをまきつつそれじゃあ原作は?と読んだらもっとヘコんだんですけどね…。

原作は文学としての強みを存分に使い、登場人物の細やかな心情を丁寧に描いているが、映画には映画の強みがある。そうでなければ映画にする意味がないわけで。微妙な心持ちを表情や仕種ひとつで表現出来る役者陣、ガラスの教会、美しく恐ろしい水の動きを実際に目に出来るってのはやはり嬉しい。

会話のこなれっぷりもいい。「あの〜懺悔がまだなんですけど」の部分とか、オスカーボケのルシンダツッコミが面白かった。基本はオスカーもルシンダもボケなんだけどな!て言うかふたりとも不器用過ぎじゃ!ガラスの教会の賭のとこも、ルシンダが「あなたのお父様の遺産を」ってあんなに思い切って言ってるのに〜こりゃ告白じゃあないんかねオスカー!気付けオスカー!なのに「父はまだ生きてる」とか言うし!ボケにもほどがある!つうかお前、お前はなんでこう……!と観ていて握り拳。オスカーボケ!ボケ!かわいいんじゃ!(あれ?)

だんだん本性が出て来ました。そうなのよ〜オスカー=レイフ・ファインズがかわいいんじゃー!

ファインズさんのオスカーは、皮膚癌で死んだと言う母親と同じ、白い肌、赤い髪。皮膚も身体も弱いひとだったんだろうってのが自然で自然でもう大変。ぎゃひーん。つらい旅を終えて、教会を届けた時はもー日焼けで鼻の頭の皮とかむけちゃってかっさかさになっててさ、ほっぺが赤くてさ!メイクだろうけどあまりにもズッパマりでさ!このひと日焼けすると赤くなっちゃうタチだね!

そしてファインズさんにはあるまじき(笑)ウブっぷり。違和感なくそう見えてしまうのがこのひとの恐ろしいところで。少年のようですよ!役者って怖い!ファインズさんって怖い!これが人妻キラー(イングリッシュ〜、ことの終わり、太陽の雫)と同じひとだなんて〜。1つ難点をあげるとすれば、あまりにもかわいく美し過ぎるので、オスカーが貧乏でぼろを着ているように見えないところかな(大笑)だってキラキラしてるんだもんよ…かわいいんだもんよ…。

監督のジリアン・アームストロングがファインズさんにこの役をオファーしたのは、彼が『シンドラーのリスト』に出演するよりも前だったそうです。で、脚本を読んだファインズさんが「ぼくがオスカーだ」とスクリーンテスト用のビデオをアームストロング監督に送ったそうなのね。「ぼくがオスカーだ」て!「ぼくがオスカーだ」て!!!ああああファインズさん、かわいい…(壊)で、オスカー役をファインズさんに決定した後『シンドラーのリスト』を観た監督はひっくりかえったそうです。「これ観てたら彼にはオファーしてなかった!」って。すごい化けっぷりです。監督も「実際のレイフはオスカーにとても近い」なんて言っててさ…た、助けてくれ!

しかも原作読んだら「ぼくがオスカーだ」も納得。あのぐにゃぐにゃしつつもカクカクした、オスカーの挙動不振っぷりは原作にしっかり書かれてるんですよ。ヘンなコなのに何か愛らしいんだよね…いやーもーすごいよファインズさん、面白いよ!(え?)

はあはあはあ、ファインズさんのことばっかになってますが、ケイト・ブランシェット演じるルシンダも素晴らしいんですよ〜。いっつもイライラしてる感じがいい。強さもいい。革新的過ぎてつんのめっちゃう勢いもいい。こんだけの器量があるのにオスカーを捕まえられない不器用さも、やりきれなくていい。彼女以外のルシンダはもう思い付きませんよ!


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08月28日(木)
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