ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『セクレタリー』+α
『セクレタリー』@シネマスクエアとうきゅう
ネタバレしてます。
自傷癖治療を受け、退院後生まれて初めての就職をしたリー。雇い主はちょっと挙動不振なグレイ弁護士。秘書(セクレタリー)として、タイピングに雑用にと奮闘するけどやはり失敗もしてしまう。そんなある日、グレイにある“お仕置き”をされたリー。そのお仕置きに“目覚めてしまった”彼女は…?
話的には「何でそこでそうなる!」とつっこみたい箇所があるんだけど「いや、ふたりがこういう嗜好だから」で納得させられてしまうと言うか(笑)結構エログロの要素があるにも関わらず、それにあまり不潔感や嫌悪感を臭わせないところが面白い。撮り方がかわいらしいからかな。ただ、こっちの気持ちを切り替えないとキツいかも。
グレイがまたいいキャラで。自分を傷付けることを止めさせようと、リーを部屋に呼ぶシーンがあるんだけど、ソファの後ろに必要なものを全部セッティングしてるのね。ホットチョコレートとか用意して待ってんの。絶対冷めてるって!それ以前にリーがホットチョコレートを「いらない」って言ったらどうするつもりだったんだろう(笑)初デートの前日にシミュレーションしすぎて当日大失敗しそうな中学生のノリです。成功して?よかったね。
くりっくりの瞳で影からじーーーーーとリーのこと伺ってたりもするんですが、それがじとっとならない。ジェームズ・スペイダーの目がいいのかもなあ。クリストファー・ウォーケンと通じるような、見てるようで見てないような目。品もいいしチャーミングだな。で、ツボなのが「ああなんで俺ってこうなの!」と悩んでるところ。でも表向きは、全くそれを出さないところ。謝罪の手紙書いて捨てちゃったりするところ。「内気」なのも「仕事の為に克服した」と言うだけあり、仕事はきちんとやれている様子。問題ないじゃん!そのまま突っ走ればいいやんリーだってそれを望んでるよ!と常識外れな応援をついしてしまいたくなる程かわいらしい。
これはジェームズ・スペイダーの佇まいがすごいのかも。前述のじとっとならない目にしても、他の役者さんには難しいかも。それはリー役のマギー・ギレンホールにも言えます。グレイの気持ちをひくためにミミズを手紙にはさんだり、一途に彼を待つあまり失禁しちゃったりと文字にするとエグいけど、ちょっとたれ目なはにかみ屋さん顔がいい緩衝剤になっている。お仕置きされてからの彼女は俄然綺麗になるんだよね。仕事にも格段に自信を持つようになるし。おどおどしていていつも猫背だった最初の頃とはまるで別人。
このふたりだから、ちょっと異常な愛情表現も、別に問題ないじゃん?むしろいいことだらけじゃん?ならいいじゃん!と納得させられてしまう。
机にへばりついたまま3日間、ぐったりのリーを、グレイがお姫さまだっこでバスルームへ連れて行って、身体を洗ってやるシーンにはジーンときました。「やったなグレイ!」とグレイの背中をばんばん叩きたくなった(笑)まあこれからいろいろありそうだけどね…ははははは。
あと小道具がいろいろかわいらしかったです。リーの“裁縫セット”とか、グレイんちの『秘書募集中』の看板とか。ポップな色使いも含め、作品が下品にならなかったのはここらへんのプロダクション・デザインの貢献度も高いのでは。
それにしても、ピーターが…可哀相だったなあ。結構いいコだったのにね。この役者さん(ジェレミー・デイヴィス)まだ3本しか(これ、ソラリス、ミリオンダラー・ホテル)出演作観てないんだけど(あと『ラビナス』にも出ていたそうなんだけどこれは憶えてない…)いつもぐにゃぐにゃしています。最初は役作りかなと思っていたんだけど、地なのか…?他の作品ではどうなんだろう。
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『ROCK'N' ROLL EYE ―The photography of Mick Rock』@東京都写真美術館 3階展示室
あっ、これも。あれも、これも、これも。これも彼が撮っていたのか。
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07月20日(日)
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