ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[648177hit]
■阪本順治×宮藤官九郎『映画に出来るコト』
阪本順治×宮藤官九郎『映画に出来るコト』@シネマスクエアとうきゅう
『「KT」大ヒット&日韓W杯記念トーク・バトル』(こんなタイトルついてたんだ(笑))の最終回。先週の阪本監督×筒井道隆くん×光石研さんの回も行きたかったなあ。
「なんでクドカン?なんでクドカン?」と疑問を持ちつつ映画館へ。話が始まってそうかと気付く(遅)、彼は『GO』の脚本家。これも日韓の話ではあった。こちらはナレーションにあった通り「僕の恋愛の物語」を強調していたからなー。そしてクドカンつうとやっぱ未だに(いや今でもそうだけど)大人計画のクドカンってイメージがあるのでなあ。折しも『春子ブックセンター』のチケットがとれず見逃したばかり、休日フラッと行って当日券が簡単にとれていた頃が夢のようやのうなどとブツブツ…。いや仕方ないけども。次回はがんばりますけども。つっても舞台は二度と同じものが観られないからなー(泣)
おふたりとも殆ど面識がなかったらしく、阪本監督の方は宮藤さんの仕事は『GO』しか知らないと言うことで、しかもふたりとも人見知りっぽい(笑)。と言う訳で序盤はカタかったのですが、ゆる〜いながらも面白い話が聞けました。以下概要をまとめてみました。記憶で起こしていますのでそのままではありません、阪本監督は大阪弁です、そしてふたりとも本当はこんなにてきぱき話してません(笑)。
********************************
宮藤●(『KT』は)こっこっこわ、こわかったですね。もう観終わって「こわかったー」って言う。この事件って、僕がちっちゃい頃に起こったことで、記憶もおぼろげだし、背景とか判らなくて。金大中って人物にしても、いいひとなのか悪いひとなのかわかんないじゃないですか。いつも結果だけが伝わってきて。大統領候補になりました、拉致されました、見付かりました、死刑宣告を受けました、大統領になりましたって。この映画はなんの先入観も持たずに観たんですけど、そういうところが少しわかったかなって感じで面白かったです。でも、こわかったー。何か起こるかも知れない緊張感がずっと続きますからね。耐えられないひともいるかも。でも、僕はそれがよかったです
阪本●(『GO』は)作り手側の裏っかわが見えなくて良かったですね。(観客からの質問「阪本監督の作品は、作り手側の熱いテンションや思いが伝わってくるので好きなのだが、裏っかわが見えないのがよかったと言うのは?」に対して)作家性はあまり見せたくないんですよ、ホントのところ。やっぱり役者で観てほしいってのがありますから。『GO』は作り手側の、現場は大変だったんだろうなーとかいう裏っかわが見えなくてよかったと言うことです。作品自体の幸福感が伝わってきた。観ていて「大変だったんだなあ、苦労したんだろうなあ」なんて思ってほしくないですよ。「ヘリ飛ばすの大変だったろうなあ、30年前の車とか探すの大変だったろうなあ」なんて(苦笑)
宮藤●(阪本作品は)『顔』や『ビリケン』のような面と、この『KT』や『新・仁義〜』みたいな面があって。両方あるのが面白いなあと思います。作家性と言うことでは、僕もあまり出したくない。やっぱり役者で観てほしいですね。あまり作家性を出しても「こういうのを」って同じような仕事の依頼ばかり来てしまうことになりそうだし
司会●宮藤さんは舞台の脚本や演出をされていますが、映画との違いは?また、阪本監督は舞台の演出をやってみようと考えたことは?
宮藤●うーん、映画だと時間をトバせるってのがいいなと思いますねー
阪本●舞台の演出ってよくわからないんですよ。上手下手とか、決まりごとも多いし。でも、これが正しいがわからないけど、映画は時間軸を見せられる、舞台は空間で見せるんじゃないかと。以前映画を観に行って、どうしてもトイレに行きたくなって途中で席を立ったんですよ。戻ってきたら『10年後』ってテロップ(笑)オシッコ1発で10年ってとこが映画だなあと(笑)
[5]続きを読む
06月13日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る