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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■高橋徹也 20th ANNIVERSARY『夜に生きるもの 2016』
演奏と歌に集中力を注いでいるからか、MCはいつにも増して支離滅裂。ときどき我に返って「急に黙り込んでチューニングはじめると戸惑われる、すみません」みたいなことを言っていたのには笑った。仕様だから承知してますよ! そうなるの判る、と言いたくなる程の入り込みっぷりですもんね……。数曲でジャケットを脱ぎ、汗だくのシャツを指して「これ、『新しい世界』のジャケット撮影をしたときに着ていたシャツなんです」。フロアがどよめいた。マグミなみにものもちいいな! 体型の変わらなさもマグミなみだわねそういえば。すごいなー、み、見習いたい……(拝む)。ちなみにその撮影、「走ったり、ジャンプしたり、いろんなポーズを撮ったんだけど、出来上がったのを見たら顔のアップだった」(フロア爆笑)。アートディレクション/デザインは今でもつきあいが続いている木村豊さん、ここにも歴史。
「新しい世界」のあとにメンバー紹介をしようとして言葉につまる。「こんなときに、」とタオルで顔を覆う。ホーンセクションのメンバーの名前をど忘れしたようにも見えたし(よくある・苦笑)、ハイテンションが緩んで茫然自失になったようにも見えた。そして、感極まっているようにも。フロアが静まり返る。やがて拍手と、「がんばれー」なんて声が飛ぶ。苦笑している。その後復調、和気藹々としたMCへ。宮下さんのことを「新しい風を吹かせてくれた」、脇山さんを「旧新しい風」、佐藤さんを「ぬるい風」と紹介してました(爆笑)。それぞれ高橋さんにとってエポックになったプレイヤー。そして鹿島さん。御大もちょっと感極まってたかな、噛み締めてる感じ。「おめでと、」とひとこと。遠藤さんのことを思い出す。
オーラス、デビュー曲である「My Favourite Girl」。演奏する側も、フロアにいる側もあたたかな空気。ミラーボールの光がまばゆい。終わってしまうさびしい時間、終わりがあるからこその幸福な時間。
メジャーからインディーへと活動の場を移し、思うように動けなかった時期や苦しい時期もあったように窺われるので、そのとき聴き続け支え続けたファン/リスナーの方々からするともう感慨深いなんてもんじゃないだろうなと思い、そうなるとそのひとたちにも感謝してしまう。余談だが某カレー屋さんの店長から周年記念のプレゼントもらったとき「食い支えてくれた皆様のおかげです」ってメッセージが添えてあったんだけどそういうのだいじ! ほんとだいじ! 普段からの支えってだいじ!!! 支えなんて思いはなくて、ただただ高橋さんの音楽に魅せられて、というひとも多いのだろうけど。ホント有難い……なんかもうありがたいばっかり言ってる。
終演後の物販には山田稔明さんの姿が。そばにいたのでその瞬間を見ていたのだが、「やるよ」とおおくぼひでたかさん(だったらしい)に声をかけ、するりとブースに入ってきた。あっというまに接客モード、Tシャツの梱包をときサイズの説明を始める。そして「(おおくぼさんを指して)こちらでも対応してます」と客をフォーク並びにさせる(笑)。迅速! そしてスマート! いやー感心した。「タカテツの記念日なら手伝うよ!」って軽やかさにジーン。山田さんとの出会いも大きかっただろうなあ、高橋さん。
二十周年おめでとうございます。あの場にいることが出来てよかった、あの場であの音を聴けてよかった。有難う、有難う。
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セットリスト(高橋さんのツイートより。1、2)
Opening SE:Night Creatures
01. 真っ赤な車
02. ナイトクラブ
03. 鏡の前に立って自分を眺める時は出来るだけくらい方が都合がいいんだ
04. 人の住む場所
05. 悲しみのテーマ
06. シーラカンス
07. かっこいい車
08. 最高の笑顔
09. 女ごころ
10. 夕食の後
11. 笑わない男
12. 赤いカーテン
13. チャイナ・カフェ
14. 大統領夫人と棺
15. 夜明けのフリーウェイ
16. 夜に生きるもの
encore
17. 新しい世界
18. 犬と老人
19. My Favourite Girl
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・夜明けのフリーウェイに立って|夕暮れ 坂道 島国 惑星地球
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09月23日(金)
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