ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■BOOM BOOM SATELLITES EMBRACE TOUR 2013
「NINE」で、それ迄照明効果も含めた抽象映像に終始していたLEDフェンスに、抜けるような青い空と雲が映し出された。誰かが空を飛んでいる、と言うより落下している。ちいさな白い羽根がついている。フォーリンエンジェルだ。これはこういうことだったのか。そして最後の曲「STAY」、演奏するふたりの表情のアップが映る。川島さんは達観したような、中野さんは感極まったような顔をしていた。全ての曲を終え、中野さんは顔を覆った。そしてベースを持ったまま前に出てきた。スタッフに預けたかったようだが誰もとりにきてくれない。しばらく待ったあと楽器をそうっとステージの床に置いた。自分の左胸を何度も拳で叩いた。そして両手を挙げ、深い礼をした。川島さんの術後初めてふたり揃って出演した配信番組で、中野さんは「僕たちには時間がない」と言っていた。時間に限りがあると自覚したひとは強い。しかしそれを自分たちに言い聞かせ、行動し続けるタフさは想像にあまる。
これからバンドがどこへ行くかは判らない。しかしずっと聴いてきてよかった、これからも聴いていこう、彼らのやることを見ていこうと思えたライヴだった。このバンドが好きなことを誇りに思うライヴだった。
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その他おぼえがき。
・「DIG THE NEW BREED」で二種のマイクスタンドを並列させずにステージ両サイドに配置していたのが面白かった。並列マイクがなかったんでまさか今日digやらない?やらない訳ないよな?と若干オロオロしていたのだった
・で、前半川島さんが使った下手側のマイクスタンドに中野くんが行って、背伸び気味に唄ってるの見たときは大笑いしましたよ…ちょっとかわいかったですわ
・中野くんと言えば投げキッスを何度かしていたのにうろたえた。いや別に今回が初めてじゃないけどわあロックスター?とおろおろします(笑)
・いんやしかし「FOGBOUND」「DIG THE NEW BREED」はほんともー名曲よなー変遷含めて。どのヴァージョンも素晴らしいよ。足し算足し算で膨張していたfog〜に若干隙間を与えたヴァージョンも好き。合気道みたいな間で新しい扉を開くみたいな(意味不明の例え)
・fog〜にトライバルなリズムとrezなアウトロが加わったときの衝撃は今でもよく憶えているし、dig〜にロッキンなリズムを加えたヴァージョンが数回で姿を消したこともなんか感慨深いです…試行錯誤していたのだろうな。てかずっとしていくのだろうな
・しかしこのdigのロッキンなリズム、今振り返れば超初期の「Bike Ride To The Moon」や「Low Blow」のパターンに通じるものがあったななどと思う。こちらが音色に惑わされていたのかもなあ
・てか今だからこそ『Joyride』『OUT LOUD』のナンバーを聴いてみたいですね。今のバンドのモードで
・そしてここ数作でバンドに強力な色を加えた川島さんの歌!いやもうここ迄歌を手に入れるとは思ってなかったです正直。これは大きいよなあ……
・と言えば、中野くんもずっと唄ってたな。マイクがないところでも、川島さんと一緒に
・そうそう、「EASY ACTION」でフロアが一気にヒートアップした場面にはおおっとなった。ここすごい盛り上がりでしたね
・塗ってった爪と似た色の照明があったのが秘かに嬉しかった
・終演後神保町のボンディでごはん食べたんだけど、店内BGMでご本家The Beatlesの「HELTER SKELTER」がかかって嬉しかった
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セットリスト
01. ANOTHER PERFECT DAY
02. HELTER SKELTER
03. BROKEN MIRROR
04. DISCONNECTED
05. MORNING AFTER
06. BACK ON MY FEET
07. SNOW
08. EMBRACE
09. FOGBOUND
10. MOMENT I COUNT
11. EASY ACTION
12. KICK IT OUT
encore01
13. NINE
14. DIG THE NEW BREED
15. DRESS LIKE AN ANGEL
encore02
16. STAY
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05月03日(金)
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