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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『あいちトリエンナーレ2010』
ブレイク、ヘルメットを被った3人目が登場。山川さんの弟、史門さんであるらしい。ふたりの会話は肺炎で亡くなったお祖父さま、食道ガンで亡くなったお父さま(ニュースキャスター山川千秋氏)の話題へと拡がる。風船を割った史門さんをきつく叱ったお祖父さまは、臨終の際人工呼吸器に繋がれていた。“息”が繋ぐ思い出、“声”を受け継ぐ肉体。
続いてインスタレーション要素。豚の肺はホルモンで何と呼ぶか知っていますか?とギャラリーに質問。ふたりが知っていた、「フワ」。フワを仕入れてくれた名古屋のホルモン屋さんを紹介し場が和む。今回の作品を発表する前にどうしてもフワ=肺を食べてみたかったと山川さん。『Pneumonia』は肺炎と言う意味だ。肺の形状、仕組み、食感を説明する。ピューリタンベネット7200Aにフワを接続すると呼吸が始まる。フワは膨らみ、そしてへこむ。まるで生きているよう。いや、生かされている。肉塊に意志はなくとも、機械はその器官を機能させることが出来る。
ピューリタンベネット7200Aは「父ちゃんのためなら エンヤコラ 母ちゃんのためなら エンヤコラ もひとつおまけに エンヤコラ」と語り出し、山川さんが「ヨイトマケの歌」を唄い出す。
そしてクライマックス。13個の風船に入った空気を山川さんが吸い込み、声を発する。ホーメイを駆使した倍音、叫び、歌。それらはループされ、会場のあちこちに設置されたスピーカーを震わせる。さまざまな声が重ねられ、時間も場所も把握出来ないような空間が立ち上がる。最後の風船を、山川さんは吸い込むことなく割る。その破裂音と同時にピューリタンベネット7200Aが停止する。器官が止まる、実際にはそこになかった筈の命が消える。ピーーーーーーーーと言う電子音が響き渡る。
…1時間くらいだったんだろうか。長くとも短くとも感じられた。音楽?舞台芸術?美術?そこにあるのは、命と言うものの凄まじさ。『4.48サイコシス』の時にも思ったけど、感動とは違う、死んではいけないと言う教訓とも違う。ただただ、生きていることは奇跡的だと言うこと。山川さんは、それをただただ見せてくれる。ひたすら、命懸けで。来てよかった…!
さてクローズ迄あと少し、残り時間で展示を一気見。不気味で最高な志賀理江子の写真+インスタレーション、ヘマ・ウパディヤイの廃材で作成されたミニチュア(と行っても広大!)街が面白かったー。そして三沢厚彦+豊嶋秀樹!三沢さんの彫刻、豊嶋さんの空間構成。弘前の『AtoZ』展以来のどうぶつたちに会えたよー!このひとたちのはドデカイ空間で見てこそなので、いいスペースで観られた、よかったー。しかも閉場寸前だったのでしばしの間ひとりじめ、うふふう。宮永愛子のナフタリン作品は入場が〆切られており入口の小品しか観られなかったのが残念。このひとまたの機会に絶対観たい、展示情報調べよう…。
閉館ギリギリ、美術館のスタッフやボランティアのひとたちが出口に花道を作っていて、拍手で送り出されました(笑)いやお礼を言いたいのはこっちの方だ!
ここで初めて地下鉄を使い名古屋駅へ。おひるは海老フライ、夜はきしめんを食べて名古屋の食も満喫したぜ。沢山歩き回ったこともありおいしく食べられたにゃー。帰りの新幹線では爆睡。いやーちょっとした遠足気分で楽しかったです。
10月31日(日)
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