ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[647616hit]
■『ぼくらはここにいる パール兄弟2025』
小室:僕が着いたときにはほぼ出来てましたよね(リフとかフレーズのアイディアのこと?)。テイクもそんなに重ねなかった、3〜4回ってところじゃなかったかな。あの「チャカチャーン」が僕らを救ってくれました。窪田さんのおかげです。
サエキ:何をおっしゃる!
小室:いや、ほんとに。僕らepicに所属していたんですけど、アルバム3枚出してもヒットが出なくて、次がダメならもう契約切られるってところで。崖っぷちだったんです。
サエキ:崖っぷち! 『カイジ』でいうと鉄骨渡りですね!
小室:『鬼滅の刃』で言うと無限城の底の底の奈落ですね。
(喩えの違いに笑いが)
小室:あの「チャカチャーン」は「チャカ」と「チャーン」を別々に録ってるんです。音を左右に……3時と9時の方向っていうんですけど。移動させて鳴らしたかったので。あのときは「セ」をシングルにするかも決まってなかったんです。結果ヒットして「ゲ」に繋がりました。
窪田:今はいっぺんに録ったあと編集出来ますけどね、コンピュータで波形とか見られない時代でしたから……。当時のデジタルサウンドでの音づくりは、TMとTo Be Continuedが頭抜けてました。
(そうなんだー!(窪田さんのいうことは大概鵜呑みにする))
サエキ:1986年ですね! その頃私たちは『鉄カブトの女』をやってました!(ウケる)
小室:今日はチャカチャーンはやってくれないの?
窪田:やー、ライヴでやるのは難しくて……(笑)ギター一本で音を振るのは。違うアレンジにしました。
(これがまたえれえ格好よくてな! いいもの聴けた)
小室:「ゲ」のギターもね、あれを弾けるのは窪田さんしかいませんね。4つの音階を16分音符で。
(アレな!)
窪田:いや、そんなことは……(謙遜)。
---
サエキ:まっちゃんはね、渡辺美里さんとずっとやってるもんね。
松永:9日で僕最後だったんですよ(ツアーのこと?)。
小室:僕の話出ました?
松永:はい。『eyes』とか『ribbon』の完全再現とかもやってるんですよ。皆でわいわいどうやろうかって相談して作っていて。楽しかったです。
---
バカボン:僕もインペグ屋さんからの紹介で、面と向かっては会わないままじゃなかったかな? 曲名もまだない、誰が唄うのかも知らない状態で、「Ring M-1」みたいな仮題が書いてある譜面だけ渡されて。こっちもギャラがもらえればいいやって感じで弾いて帰って、完成したものも知らないままで。
小室:台湾のアーティストですね。結構売れたんですよ。
バカボン:そのあと『リング』って映画が大ヒットしたのよ。あの怖いやつ。「えっ、これってあのときの……!?」ってしばらく思ってた時期があった(笑)。(アーティストの)Ringって知ったのはかなり後になってからでした。
サエキ:私はEUROGROOVEで英詞を書かせていただきました! その節は有難うございました!
---
という訳で全員と接点あったんですね、窪田さんと松永さんのことしか存じ上げませんでした。こういう企画があると俄然サエキさんが張り切って、あれもいわなきゃこれもいわなきゃって感じで喋りまくってものすごい勢いで片付けようとするので、小室さんに失礼はなかったかと心配になる。段取り魔ですからね……全部やろうとするから逆にやっつけ仕事みたいに見えちゃうんだよ。今になって気付いたがサエキさん「何いってんの(早口)」が口癖だな。
小室さんがテキパキとセッティングしてるときも、窪田さんは「いや〜、見てて惚れ惚れするよね。料理人みたい」とかいってたんだけど、サエキさんはまだですかみたいなこというし。なんか手弾き分とループに乗せる分のパターンをつくってたみたいで(あとアナログシンセのあたためみたいなことやってた)、「延々やっちゃうんで始めちゃってください」とか小室さんが答えたら「はいっ、それじゃやりましょう!」みたいな受け答えでな。そこ迄詰め込んでも終わってみれば3時間。濃かったわ……。
[5]続きを読む
11月12日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る