ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■L遵。-PPISCH『CLUB CITTA' 35th Anniversary レピッシュ〜動〜』
いやだってさ、ヴォーカル〜ホーン〜アクション(彼の場合歌の世界を伝えるためのジェスチャーでもある)〜ヴォーカルそんでホーン、みたいなアッパーな曲をこんな終盤に固めて…ずっとそういう構成でやってきてるけど……いつ息吸うねん。以前酸素(ボンベ)吸ってる時期もあったけど今回はどうだったんだろう、見えなかったけど。声はよりハスキーになり、ますますヒデキに似てきたなあと途中で気づき、以降ずっと「ヒデキ……」と含み笑いをしつつ聴いてたとこもあります。何が呑気で観てられないだ、充分呑気じゃないか。いやさ、シリアスとバカは紙一重というのはレピッシュに不可欠な要素であり、だから自分もずっと聴いているんだなと思った次第です。最高。まだまだ元気でいて。

で、仕事で30分遅刻したんですよ(…)。「ハーメルン」の後半に入場したんですが、ソールドアウトしたというだけありフロアはパンパン。前に行く余地がない。でもチッタは、最後列からでもステージがちゃんと見える。ホントいいハコよな、35周年おめでとうと思いつつ上手側壁沿いを確保しひとごこちつくと、マグミが「現ちゃんがtatsuの脳に入ったからな」とかいう。「ホントはやる予定じゃなかったんだけどね」といって「Mad Girls」が始まった。何? 何したの上田!? またか! キエーなんだったのと終演後に訊くと、なんでもtatsuが曲順を間違え「楽園」の前に「Mad Girls」のイントロを弾いちゃったとのこと。あれベースから始まるからね…にしてもtatsuがそんなミスをするのはとても珍しいので、上田のせいになったと(笑)。いいぞ、これからも何かハプニングがあったら全部上田のせいにしよう。何せ自分が脱退してから初めてレピッシュがライヴやるとき「大丈夫か? 俺行かんでいいか?」といったひとですからね。呼ばれなくてもきっと来てる。前日、阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝したのできっと浮かれてる。

ここで我に返る訳だが、タイガースが前回セ・リーグを制覇したのは2005年だった。そのとき上田はまだ生きてた。ということは(も何も)、上田の死後初めてのVだったのね。もうそんなに時間が経ったのかというのと、タイガースそんなに優勝出来なかったんかというのでしみじみする。そりゃ恭一も浮かれる。

V !!! pic.twitter.com/zoJmlYEuhP― 杉本恭一オフィシャル (@KyoichiOfficial) September 14, 2023
この絵、現ちゃんも洋一もいるのよ。

マグミがいうには「昨日決まってくれてよかった。今日になってたら恭一がどうなってたか…」。応えて恭一「ここ(マイク前)にiPadおいて試合見とる」。やりかねん。そこで昔話になり、当時はスマホちゅうか携帯もなかった、テレビやラジオの実況しかなかった、ツアー先でライヴ終わると打ち上げにも出ず即ホテルに戻ってテレビ見てた、地方だとテレビもやってなかったり……という話からtatsuが「現ちゃんとふたりでタクシー乗りに行ってたよね」とツッコむ。前日のアニキのツイートを思い出して文字通りブフォッと吹きましたよね。

ていうかこの話をtatsuがしだしたとき心の中でアニキーーーー! て叫んだ 会いたかったーーー!!! https://t.co/Rc63kTKLzm― kai ☁ (@flower_lens) September 15, 2023
これな。よりにもよってtatsuがこの話出してくるとは。この日tatsuはマグミに「還暦のこといってないけどいいの?」と話を回そうとしたりしててニコニコした。こんな光景を観られるなんて、歳とってよかったーと思うことのひとつだね。

それにしてもこの日のライヴは良かった。いつもそういってる気もするが。佐々木美夏さんがレピッシユの音楽は見事な発明品だった、ギリギリのところでいろんなものが成り立っていたと書かれていて、その通りだと改めて実感するライヴだった。スカからニューウェイヴ、DJ不在のヒップホップ、郷愁のなかに寂しさや恐ろしさが潜む風景や、非現実的な世界を描く歌詞。ポエトリーリーディングでもラップでもないアジテーション、唱歌にすらなり得る美しいメロディ。そしてパンクとハードコアのアティテュード。これぞ本来の意味でのミクスチャー、としかいいようがない。


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09月15日(金)
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