ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール コンサート2021 in オーチャードホール
「小鳥たちのために」をようやく聴く。啄むキスのような声、リズム、ハーモニーに耳を澄ます。「大空位時代」は初演、ドラマ『岸辺露伴は動かない』のエンドテーマ。オンエア時このアリアは誰だろう、林正子さん? と思い、コンサート当日明かされるのだろうと楽しみにしていた。果たしてその正体はCDJ。マジかよ! サンプル元は誰なのだろう、林さんならクレジットあるよな……ボカロか? などと笑い乍ら考える。実際演奏を聴いてみると、成程アウトロのループは人力では難しそうだ。永遠に続きそうな、唄い手が命尽きても鳴り続けるアリア。

菊地成孔の音楽をcureというなら、それを必要としていると自覚して聴き続ける迄だ。二週間後にはDC/PRGが解散する。

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セットリスト
01. 即興
02. 京マチ子の夜
03. CARAVAGGIO
04. 小鳥たちのために 2番
05. 嵐ヶ丘
06. Killing Time
07. ルペ・べレスの葬儀
encore
<大空位時代>レチタティーヴォとアリア
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菊地成孔(cond/sax/vo/perc/cdj)/ 大儀見元(perc)/ 田中倫明(perc)/ 林正樹(pf)/ 鳥越啓介(cb)/ 早川純(bdn)/ 堀米綾(hpf)/ 牛山玲名(vn1)、田島華乃(vn2)、舘泉礼一(va)/ 関口将史(vc)
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・「我々は生まれ落ちた瞬間から、小柳の創作した光に、文字通り、護衛されて参りました」。レクイエムはPTAを十六年間照らし続けた職人、小柳衛氏へ。清水邦夫の舞台の照明等も手がけられていたようです。有難うございました

・開演前のロビーはがらんとしていた。何も置かれていないとこんなにも広いのだな。物販も、観客の立ち話もない。二階のビュッフェは開いていたので、そこでは歓談が行われていたのかもしれないが。今更だがこれには若干ショックを受けた。さびしいなあ

・勿論サイン会もない訳だが、終演後のロビーは分散退場だったにもかかわらず激混みであった。冒頭ツイートにある「入場者管理記入用紙」を提出しなければ退場させないというシステムで(開演前何度もアナウンスされていた)、未提出で帰ろうとしていたひとがその場で書かされている。本末転倒である

・それにしても、ながぬまさんの胆力には頭が下がるというか感嘆している。お願いします、これからも守ってくださいとか手を合わせそうになる(……)。とはいえDC/PRGのとき、笑顔で物販をしているご家族の姿を目にしているだけに、ながぬまさんに何かあったらキクチ許さんという捻れた感情も抱いている。いちリスナーがこんなことをいうても詮無いことですね

・余談。ニューイヤー・バレエに着ていく予定だったペンギンパンツはこの日、満を持してコンサートホールデビューしたのでした。ペンギン音楽大学に敬意を表して

03月19日(金)
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