ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[658450hit]
■スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』
そして歌舞伎初出演、洋さんですよ。猿之助さんと同じ事務所に移籍したことがきっかけかもしれませんが、いやあ、歌舞伎で洋さんが観られるとは長生きするもんです。いろんな意味でこんなの初めて! な洋さんが観られて楽しかった。一幕では照手姫の兄・家継、二幕では地獄の鬼頭長官。過剰な演技を堪能しました。絵に描いたような悪者です。ガーッハッハッハ、アーッハッハッハって笑うんだもん…そこに火サスみたいな音楽が被るんですよ。こっちも笑うわ。二幕の血の池地獄の場ではなんと本水使いのシーンにも登場、歌舞伎のひとらと一緒に大立ち回りです。ジャンプして水に飛び込んだり水しぶきを上げて大きな段差を駆け上がったり、アクション激しくて結構ドキドキした。いや〜しかしご本人もブログに書いていたが歌舞伎は超コスチュームプレイ、それを洋さんで観られたのは嬉しかったわ…鬼頭長官の扮装ちょー格好いいのよ……。カーテンコールで衣裳の長い袖を握って両手を振る姿には我が目を疑いましたよね。段取り的に皆と合わせねばならなかったのだろうが。ここ、流石に慣れてない感じでぎこちないことこのうえなく観ててニヤニヤしましたよね。
なんか周辺情報ばかり書いてますが、猿之助、隼人の両オグリ素晴らしかったですよ。口跡、所作では猿之助さん、光り輝くような美! は隼人さん。宙乗りではどちらも白馬にのって三階席に向かってくるのでもう目が潰れる思いでした。むっちゃ近かった。しかもオグリの方は意気のよさを表現するためか馬をガッタガタ揺らすもんだから悲鳴があがってました。あの高さで、怖いよ! ようやる!
そしておそらく大抜擢だったと思うんだけど、坂東新悟の照手姫が素晴らしく感無量でした。声のよさを活かした快活な女性描写に定評のあるひとですが、今回は姫役。しかしその人物像というのが、前述したように家を飛び出し数々の試練に遭い乍らも強くひたむきに、そして明るく生き抜く強い女性。身長の高さも人物の大きさとして映ります。誰もが(まあ婆たちには嫉妬の対象になっていたが……狭い村に渦巻く噂ホント怖い)彼女に魅了される。終盤オグリと再会する場面では、その声をつかわずとも観客の心をわしづかみにする。夫が生き返り目の前に現れたことを信じられない思い、じわじわと迫る歓喜、そして涙。ひとことも発さないこの数十秒を、その間と所作で三階席迄伝えてくれました。
猿之助さんと杉原邦生の演出もチャレンジングで目を見張ること多し。カラフルな蛍光色を多用した照明や「OGURI」ロゴの使い方、ヒップホップクルーのような小栗六人衆(チェーンのネックレス、フーディー、金髪で、六郎に至ってはキャップを被っている。これが格好いい!)辺りは杉原さんのカラーでしょうか。天井にあんだけ電飾仕込んでんの、歌舞伎では初めて観た。KISSメイクの盗賊にDA PUMPのような群舞と、華やかなヴィジュアルでした。
それにしても四代目の座長ぶりよ……。涼しい顔して若手に活躍の場を用意し、新しい要素をどんどんとりいれる。それが歌舞伎の伝統とぶつかることもあるだろうけど、リスクは座長である自分で負う訳です。あ、これって閻魔様だね! おあとがよろしいようで。
-----
・スーパーリストバンドの宣伝がすごかったですね…客席でもロビーでも、開演前にも幕間にも、音声でも映像でも。あれ、まわるんだよ……「歓喜の価格、せんえんだ〜」(笑)。オグリと照手姫によるCM映像は猿之助さんと隼人さんの2ver.あったので、新悟くんは二度撮ったんだなと思うとまた微笑ましい
11月24日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る