ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■高橋徹也『REFLECTIONS 2018』
14年前の楽曲? 今のバンドのために用意されたかのようじゃないか。この編成で演奏されるのを待っていたかのよう……というか、高橋さんが「今のこのバンドで当時の曲をやったら面白いことになる」と判断したうえでの今日のライヴだったのだろう。MCで当時聴いてたジャズとかフュージョンに影響があると話していたが、『REFLECTIONS』収録曲は難物が多い印象だった。相当なスキルとジャンルレスな感覚を持ち合わせていないと、楽曲に演奏がふりまわされてしまうのではないだろうか。緊迫感あふれる演奏が続きましたが、面白いことにそういう展開になればなる程プレイヤーたちはリラックスしていくようで、笑顔も見られる。「おお、すごいな」と互いに思っているのだろうなあ。すると高橋さん曰く「見惚れて(聴き惚れて)しまってミスをする」(笑)。「おお、今日すごいな、って思った瞬間間違える」だって。皆さんすごかったのですが、レコーディングの際いなかったメンバー、イコール当時は存在していなかったパートでもある宮下さんの「曲が出来たときからいますけど何か?」とでもいうようなピースの埋まりっぷりったらありませんでした。普段はのばす音をカッティングにしたりして、本人も楽しみながらいろいろ仕掛けているよう。その度高橋さんがおっ、っとした表情になり、宮下さんに笑顔を向けるいい光景。

ちなみに「メンバーのクレジットはバンドに入った順なんです。だから年齢は脇山くんの方が上なんだけど、佐藤くん(sugarbeans)よりあとなんです」とのこと。「宮下くんのあとに誰も入らなかったら、ずっと球拾いだね」だって(笑)。うふふウチのバンドすごいでしょ〜もう大好き〜ってな様子が全開で、「脇山くんはほんとかっこいい」「佐藤くんは新しい風を吹き込んでくれて(これよくいってますね)」「俺鹿島さんの女性の好みとか服の好みがわかる、オリンピック見てるだろうな、カーリング見てるだろうな、あのーちなみさん?(吉田知那美選手)好きだろうなって訊いたらやっぱりそうで。服買いに行ってもこの服鹿島さん好きだろうなあ、この靴似合うだろうなあなんて思ってる」。もはやノロケですがな。

その鹿島さん、演奏の手応えが率直に挙動に顕れるひとのようにお見受けしますが、この日の後半は飛んだり跳ねたりノリノリであった。高橋さんが「春になるとおかしなひとが……調子に乗ったひとが出てきますけど、僕もそうで、足を怪我しちゃって」とのことで1〜2割は座奏だったのですが(控室からステージへの移動もたいへんなのでアンコールは本編からそのまま続けてやった)、その高橋さんの分迄と思ってのことかは判らないが、普段よりアクションが激しく感じられたのは気のせいか。佐藤さんも演奏を放棄して手拍子しまくったりしてましたが、その放棄も演奏の一部だわねえ。高橋さんも長い腕を拡げる、手をかざす。長身の彼が腕を伸ばすと、決して高くはない風知空知の天井に届きそう。夜空が近い。雨降りでも、その上には星空がある。バンドの現状を目(耳?)のあたりにしたよい夜でした。

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その他。

・『REFLECTIONS』が再発されないのは、通常のCDと8cmCDとの二枚組という仕様と、仮に一枚にまとめたとしても、曲目クレジットの印刷含めパッケージを流用出来ないからとのこと。印刷物のデータも残っていないそうで、やるなら一から作りなおさねばならないようです。権利云々ではなくコストの問題だとしたら、配信のみでもいいのでリリースしてほしいなあ

・控室にカポを忘れてきた高橋さん。「ギターケースのなかに……」との声を聞いてスタッフが慌ててとりにいく。何故か佐藤さんがカポを持っており、「さっすがあ」と受けとる高橋さん。控室からガタガタガサガサ音が聞こえる。あーまだ探してるよ……ようやくカポを手に戻ってきたスタッフ、「あ、大丈夫ですよー」と返されて事情が分からず困惑顔。「使わないの? 使わないでやるのかな?」と話してました(苦笑)

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・窓の外は雨 窓の外はスペイン│夕暮れ 坂道 島国 惑星地球
そうか、ステージからだと雨の風景が見えたんだなあ

3/21 下北沢 風知空知
REFLECTIONS 2018

One Light
Summer Soft Soul
もういいかい
憧れモンスター

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03月21日(水)
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