ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■直枝政広×高橋徹也
「『新婚さんいらっしゃい』を観ていることに驚いたんだけど。テレビ見るんだ?」「どんなテレビ見てるの?」「映画は?」「鍛えてたりする?」「最近聴いてるもの」「好きな食べものは」「酒は」。話しませんかと提案したのは高橋さんだったが、質問攻めにしたのは直枝さんの方であった。「テレビ見ますよ! なんだろう…バラエティが多いですね。マツコ・デラックスが出てるのとか好きです(『夜の巷を徘徊する』とか)」「走ってますねえ、朝(このとき「あ〜(やっぱね〜運動してるのね〜)」みたいな直枝さんの反応が面白かった)」「呑まないんですよ、ノンアルコールビールが好きで」と微妙に噛みあわないんですが、『海街diary』がよかったという話と、若いころは平気だったのに歳とってから気圧に体調が左右されるようになったという話で意気投合。直枝さんは邦画をよく観るそうで、最近では『リップヴァンウィンクルの花嫁』が気に入ったとのこと。気圧によって出る症状は、高橋さんは頭痛、直枝さんはくしゃみだそうです。

面白かったのは高橋さんがカーネーションを知ったきっかけ。ギリギリ十代、19くらいのときに「埼玉のミュートマジャパンみたいな番組」で紹介されていたそう。“ミュートマジャパン”、共通言語として絶妙よなー。「『EDO RIVER』のころかな?」「いや、もっと前です。帽子被ってて、こわかったんですよ」だって。そっからだったか郊外の話からだったか、「やあ、今日、ゴメンゴメンゴメンゴメン♪ を生で(聴きたかった)……」みたいなことを高橋さんがボソッと言ったら「やる? 一緒に」と今からでも全然オッケーそうな直枝さん、「いやいやいや」と恐縮する高橋さんという図が楽しかった。秋にmolnでライヴをやるという直枝さんに「僕も何度かライヴやってるとこで、いいご夫婦がやってるんですよー、いいとこなんですよー。……あっ、僕、その日行ってもいいですか」という高橋さん、「おお! いいよいいよ!」(兄貴)と応える直枝さんも微笑ましかった。直枝さんは高橋さんの反応を楽しんでいるようなところもあって、「(ライヴの)告知をさせてください」「ちゃんと断りを入れるんだね。こういうところ紳士ですよねえ」とか「先生みたいだよね。服の感じとかも」とか、いじるいじる(笑)。微笑ましい。

真面目な(?)話としてはなんでそんな声が出るのか、そんなふうに声を出したいと高橋さん。「レコーディングに行くとき、車のなかでスティーヴィー・ワンダーを聴くんです。ズドーンと声が出る。直枝さんもそんな感じ」。応える直枝さん曰く「いや、俺もライヴはじめた頃は全然出なかったよ。やってるうちに出るようになった。あと前に腰をやっちゃった状態でライヴをやったとき…黙ってやり通したんだけど……そのときすごく声が出た(笑)。腰にサポーター(コルセット的な?)巻くじゃない、あれで体幹が動かなかったのがよかったのかな」。ひい、声が出たのはいいけどおだいじにしてください!

そしてイギー・ポップの新譜がよかったって話。な! な! QOTSAも宜しくな(何様)! そこからイギーとデヴィッド・ボウイの話に。「ブリティッシュロックが好きな感じわかる、イギーは違う(アメリカだ)けど……高橋くんはボウイが好きなんだよね」「ええ」「ボウイに似てるよね」「ええ、ええ(スルーしかけた)……え、えええ? いやいやいや!」てやりとりにはウケた。イギリスとアメリカはお互いの国の音楽を「洋楽」として聴いてるって話は興味深かったな。という訳でアンコールはイギー・ポップヴァージョンの「China Girl」でした。ハモりも素敵。

今回ふたりの演奏と歌を聴いたことで、曲調の展開(直枝さんの「コードが似てる」って言葉で合点がいく)や地声と裏声の切り替え等、魅力の共通項に気付いたのは収穫だったなー。声質は全然違うんだけど、歌詞=言葉がない箇所の唄いまわし…こぶしとかうなりの部分にはっとしたり。

いやーいい時間だった。夏は苦手だけど、ふたりの歌から夏の魅力を教えてもらった感じもした。

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06月19日(日)
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