ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『杏仁豆腐のココロ』
鄭さん曰く、佳梯さんの「突然の無茶振りによって引き受けてしまった」「たった一夜限り」のために書かれたこの作品。執筆のための時間や上演上の条件もかなり限られていたのだと思う。そういった経緯からも、この妻は佳梯さんへのあて書きだと思われる。台詞にも出てくるとおり夫の年齢は四十代。相手役とのバランスも含め、佳梯さんのために書かれた作品だからこそ、鄭さんは「最後」と言う言葉を使ったのかもしれない。(理由はいろいろあるけどね)、「別れの予感」は、作品のなかだけではないと言うことだ。そのことがより一層余韻を残す。年の瀬に観ることが出来てよかった、ギフトのような作品。
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その他。
・フォーレ:レクイエムの歌詞と音楽『第4曲:Pie Jesu(慈愛深いイエスよ)』
最後に流れていた曲。むんむん(@mashira_alto)さんに教えていただきました。歌詞を読むとまた余韻が深まります
・フォーレのレクイエムつったらニーナもよく使うやつでな…うう……
・てか今回スケジュール的にも体調的にも厳しくもうどうしよう…と思っていたのですが、むんむんさんのツイート読んでやっぱ行こう! となったんですよね。いやはや無理くりねじこんでよかった、観られてよかった。有難うございます有難うございます(神奈川っぽい方向へ手を合わせる)
・と言う訳で久ヶ沢さんのファンは観た方がいいと思います観た方がいいと思います
・いやホント、むんむんさんの言うとおり見たかった久ヶ沢さんが見られた。『今度は愛妻家』の成志さんな! あと『水の音』の小須田さんな! 全部観てるひとどのくらいいるか判りませんが伝われー!
・いやホラ……「頭がおかしい役をしているけど本当に頭のおかしいひとなのかもしれない」と言うのが久ヶ沢さんのパブリックイメージだと思うんですが(ヒドい)、そういう役でも端々にわっこのひと怒ったら絶対怖い、とかあっこのひとの闇を覗いてみたい、と思わせられる要素はあるひとな訳で。でもそれを観られる機会と言うのはとても少ないので。今回それが観られてホントよかった……
・終盤の「なぁに」、聴きたかった声のトーンでもあった。やーギフトだわー
・と言うかですね、ガタイのいい男がかわいらしいエプロンを身につけるとか、女性のほつれた髪を撫でてなおしてあげるとかその身長差とか、コートやマフラー着せてあげるとか、脱ぐとか(スウェット下だけだがな)、そこからキスへの流れとか、むしろ鄭さんの乙女力に脱帽だよ堅い握手をしたい
・と言うかゆったりしたニットを着ててもわかる厚い胸板とか、スウェット下ろすと筋肉隆々の腿とか、主夫業と言う役柄からハッと我に返るよいガタイではありましたね(笑)…いや、達郎の趣味が家事の合間の筋トレだったかもしれない。そうして役柄への想像がまた拡がっていいですね!
・そうなんです、久ヶ沢さんの役名達郎なの。これって設定が「クリスマス・イブ」だからですか…鄭さん……乙女………
・生活感溢れる舞台設定だったため、部屋に置かれたティッシュ箱が実用的にもとても役に立っていました。ふたりともどっぷり感情が入っているので泣くわ泣くわ。よってティッシュで涙ふくわ鼻ふくわ
・スズナリのキャパですから、実際泣かないで泣く演技は出来ないとも言える。それにしてもやっぱりすごいね…ここ迄くるともう役のひとにしか見えない
・おでん、みかん、日本酒、柿の種と飲食シーンも多く、取り分けたりレンジかけたり皮むいたりと何気に段取りも多い。その動作をこなし乍ら膨大な台詞も口にしなければならない。呑み喰いしつつのこれ、かなりの負荷ですよね。役者の技量も問われます、妙なところで感心してしまった
12月12日(土)
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