ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ブルーシート』
災害が起こるところにはブルーシートが現れる。ブルーシートが青いのは、空や海が青いから、と言うだけの理由。ブルーシートは覆い、隠し、守り、包む。そしてたまたま生きている(生き残ったとも言える)命たちが再び集まってくる。ここにいて、今ここにいる(元)生徒たちが演劇をつくる。彼らは生き残ったときのことを覚えていることが出来、目の前で起こった恐ろしいこと、悲しいことを忘れることが出来る力を持っている。命はタフでしたたかだ。初演に出演したひとりが今回出られなかった、その理由が明らかになるとき、その強い力を思い知る。11人いる筈なのにひとりいない、ふたりいない。しかし実は11人いる。光がある。

この作品が戯曲賞をとったのは、その環境と言うもの、続いていく命と言うものを、媒介としての言葉に焼き付けた飴屋さんの観察力が評価されたからだと思う。彼は以前『キミは動物(ケダモノ)と暮らせるか?』で、「あなたは自然物ですか、それとも人工物ですか」と問うた。そして今、自然物を観察し続けている。

「おーい! おーい! お前は鳥か?」
「おーい! おーい! お前は人間か?」

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その他。

・演者たちはピンマイクを装着していた。途中迄気付かなかったくらい音響が自然音に近く、尚且つ通る。野外でこれはすごいなあと思った

・個人的には中央〜下手寄りの席がおすすめです

・天気によるかもしれませんが、12月公演はもっと寒くなると思いますので行かれる方はしっかり装備を! 座りっぱなしで動かずだと、時間が経つにつれ足から冷えてきます

11月14日(土)
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