ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『オトナの銀英伝ナイト Part2〜ヴァーチャル・ヒストリー「銀河英雄伝説」の世界〜ジークフリード・キルヒアイス』
選曲はスズカツさんらしいポピュラーミュージックから。「星に願いを(When You Wish Upon A Star)」や「あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)」「君の友だち(You've Got a Friend)」のカヴァーを大嶋さんと久保田さんのデュオで。効果音等もふたりが担当。途中席を立った陰山さんがピアノを弾き、セッションする場面も(ここはインプロだったのかな?)。所謂「名曲」ばかりですが、大嶋さんのアレンジにはノイズや不協和音が加わっており、物語中の悲壮や逡巡と言った陰の部分が表現されていました。で、「Wish You Were Here」って“Did they get you to trade your heroes for ghosts?”てフレーズがあるのなー。スズカツさんの作品では何度か使われている馴染み深い曲ですが、今回そこにうわっとなった。あと客入れで「バードランドの子守唄」がかかってた気がするがどうだったか。
しかし憶えてるもんだなー。今回主に使われた二巻ってあんまり読み返していないんですよ。だってつらいじゃん! それ言ったら八巻も九巻もそうだけどな…(ここでどのキャラクターに肩入れしていたかが窺えますな)なのに台詞とかするする思い出せて。あっ我が友! 我が友な! Mein Freundな! とかね。逆にうっわそうだった、となったのはキルヒアイスが21歳だったこと。当時はそんな気にならなかったんだよ、十代の頃に読んだし、歳上の大人のお兄さんて感じで……。今21って聴くと、えっまだ大学も出てないくらいじゃん? コンビニでバイトしてアイスボックスに入った画像アップして炎上しちゃうような年頃じゃん? てなる。この若さで、あの思慮深さ。ラインハルトの青さは年齢に合致してる感じがするけどキルヒアイスてなんなの……と改めて思いました。そんなふたりの言葉を語るのは、彼らの親世代の陰山さんと石橋さん。ラインハルトもキルヒアイスも、読み手の年齢を迎えることはなかったのだなと思う。クロニクルを読む、と言う設定とともに、このレイヤーはイメージを拡げる効果になっていました。
ラインハルトとキルヒアイスの年齢についてはアフタートークでも話題になりました。以下書いていいかなと判断したとこだけおぼえがき。記憶で起こしているので細かいニュアンス等そのままではありません。
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あ:キルヒアイスは誰からも愛されたと言うか、物語中ヤンはじめ同盟側からも一目置かれていたし、読者も、同盟ファンだけどキルヒアイスはいいと言う方が多いんですよ。どういう狙いでこのキャラクターをつくったのでしょう
た:いつも対になるキャラクターを配置するんです。キルヒアイスはこどものときはラインハルト、軍人になってからはオーベルシュタインと対になる
す:21歳ってホント若い…何故この年齢に設定したんでしょう? そしてキルヒアイスには自己犠牲欲と言うか、貢献欲を感じます
た:今年、ノーベル平和賞を受賞したのは17歳ですし
(ここ「ああ〜」てなちいさな声があちこちからあがってました)
た:若いからこその自己犠牲欲とかってありますよね。理想が高く向こう見ず、と言うか。自己犠牲の精神と言うものについては決して手放しで肯定出来ませんし、今も考え続け、答は出ていません
す:なんでこんなことで? こんなことに? と言うことに命を捧げてしまうひとについて考えてしまうんです
た:まあでも、キルヒアイスがあれだけ尽くしたのは、隣のおねえさんが綺麗だったから(爆笑)
あ:そこですか!
あ:それにしてもなんであんな早くに退場させたんですか。最初から決めていたんですか?
た:まあ、生き延びても22歳。最初から決めていました。キルヒアイスにたられば、「もし彼が生きていたら」はない。歴史を変えるには隣のおねえさんが綺麗じゃなかったとかにしないと(爆笑)…まあでもね、キルヒアイスは小さい頃…まだ自我が確立していない年頃にあこがれの綺麗なおねえさんからお願いされて、姉弟を神格化してしまったのでしょう
あ:キルヒアイスとアンネローゼは純愛だったんでしょうか
す:そう! そこ、下世話な話かも知れないけど気になるんです
た:キルヒアイスは純愛ですね
(えっえっアンネローゼはどうなの)
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10月23日(木)
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