ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ある女』(菅原さんver.)
両方観て思ったのは、初見時はスカしてタカコや男性たちには知っているところがある、とか言ったけどそれどころじゃないわ、自分にもある要素だわ!だから共感しちゃうしダメージ大きいんだわ!と言うことです(笑)。いやー面白かった(青ざめ乍ら)、正直に素直に自分と向き合おう……。

タカコをとりまく人物たちを演じた面々の、ふわーっとしたぼやーっとした得体の知れなさも効果的。彼らの存在がタカコの地獄巡りを一種おとぎ話のように見せ、そのおかげで最後迄笑って観ることが出来る。そして笑って観たからこそ最後に複雑な痛みを残す。タカコから男を奪っていく(と言うか男がこっちに寄って行く訳だが)別々の女性を両方とも永井さんが演じていたり、『て』でDV暴君を演じた猪股さんがタカコをただただ受け入れる等々力を演じていたのも興味深かったです。等々力とタカコが滝を見るシーン、うっかりタカコと一緒に泣きそうになった!男性陣のネジの外れっぷりもよかったわー。そして上田さんの声とニヒルな表情、あれで厳しいことバシバシ言うのがすんごい魅力的だった。で、あんだけ正論言っといて最後「お父さんのこと、あれ、適当です」なんだもの、最高。

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この日は天野天街さんを迎えてのアフタートークがありました。ノーメイクの岩井さんはタカコ役のときより目がどんよりしてなくてシュッとしてたよ!タカコの目は映像でも印象的だったけど文字通り魚の死んだ目のようだったんだよー。

天野さんの感想としては「死にそうだなーと思った」。岩井さん「えっタカコじゃなくて?オレが?」と狼狽(笑)。あーニュアンスとしては理解出来る…なんかすんごい死の匂いが近い…ストーリー自体の結末だけでなく。今回3人の女性に取材して、ア○ム徳永のセックス教室にも実際に行って取材した、と言う岩井さんに対し天野さんは「自然と経験したことが出てくることはあるだろうけど、取材はせず、書きたいことが浮かんでくるのを待つ」書き方だそうです。ひたすら机に向かって待ってる。「それって努力が目に見えて現れないので周りに理解されなさそうで辛いですね」って言われてた(苦笑)。

興味深かったのは「女性をおじさんが演じてると、もっと酷い目に遭わせよう遭わせようとなる」って話。そもそも悲惨な話をホントに女性が演じると洒落にならないツラさなのでおじちゃんが演じると言うフックなのですが、相乗効果も生まれる訳ですね。そして終盤の暴力描写、このシーンを「なつかしいわー(ほっこり系で)」と言った方がいて、岩井さん「ゴッツイわー」と思ったそうです。今回内容が内容なのでちゃんと感想話してくれるひとがいなくて、どう思われてるのか…と仰ってました。確かに面と向かっては感想言いづらいでしょうね。しかしその数少ない反応に「なつかしいわー」て、それ確かにゴッツい(笑)。

質問に答えて菅原さんもちょこっと登場。アゴラ劇場はステージの下に楽屋があるようで、下からの出入口から首だけひょこっと出して質問に答える菅原さんはプレーリードッグのようでした。「タカコのような女性をどう思いますか」って質問だったんだけど、「男にしてもああいう、つい嘘ついちゃったりとか思い当たる部分もありますし…」とかもごもごとなって質問に対する答えになってなかった(笑)。

あと猪股さんがオリザさんに似てる、いやオリザさんはもうおばちゃんみたいになってるって話にウケた。

01月24日(火)
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