ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[648766hit]
■『DAVID BYRNE ART EXHIBITION』『ア・ラ・カルト 2』
『ア・ラ・カルト 2 〜役者と音楽家のいるレストラン〜』@青山円形劇場
いいリニューアルになってます。以下ネタバレあります。
テーマ曲等は一新。バンドのメンバーには変更がありません。バンドピットが一箇所でなく、ミュージシャンが円形のステージをぐるりと囲むような配置になっていました。林さん以外の3人は曲によって移動、出入りも比較的自由なんだけど、林さんのピアノはAブロック前の入り組んだ位置なのでハケることが出来ず。始まったら演奏がないパートでもそのままピアノの前に座ったまま(笑)、お芝居を楽しんでらっしゃるようでした。
ガッチリしたお芝居はちょっと減ってたかな。日替わりゲストとの即興コーナー(一応台詞は渡されたメニューに書かれているらしい)やフリートークが増えています。高泉さんがホステスだと言うことをしっかりアピール。山本さんや本多さん、レギュラーゲストの中山さんがガッチリ(時々ちょっとたよりなく・笑)彼女をサポートしている。台本はずっと高泉さんが書いていたので、彼女の作品の根底にずっとある“ラ・ヴィータ”は変わりません。
別れがあれば出会いもある、人生は続く、その先がある。
かつて遊◎機械の作品には、崩壊する家族を繋ぎ止めようとするこどもの情景が描かれた。そして家族が壊れても、別れた父親と娘はクリスマスに会う。娘は父親の幸せを願っているが、もう一緒には暮らせないことをドライに受け止めてもいる。そうやって育ったこどもたちは、伴侶と出会い、別れ、その後の人生を生きていく。こうした面が『ア・ラ・カルト2』にはより色濃く出ています。それでも最後には心温まるラストシーンが待っています。
あの女の子は出て来ない。あの老夫婦も出て来ない。でも、タカハシはやってきた。彼が現れた時の、円形の客席に浮かんだハッと言う空気、それに続いた笑顔は忘れられない光景になりそうです。旧友に会ったかのような、客席のひとたちの表情。皆不安だったんだろうな。全く違うものでもいいと思っていたけれど、やっぱり嬉しかった。ノリコさんが出て来ることはないと判っていても。
この日の日替わりゲストは篠井英介さん。篠井さんが年相応の男性の役を演じる方が緊張すると言うと、高泉さんもそうそう、オジサンの役をやる方が楽で!と応え、そうそう、僕もオバサンの役の方が!とひとしきり盛り上がり、是非ちゃんと芝居でやりあいたいわね、と言うような話をしていた。思えば同世代、やってきたフィールドも近い。もう四半世紀以上のつきあいになるのではないかな。こういう会話を聴けたのもなんだか嬉しかった。そういえば篠井さん、この日が誕生日だったんだよね!今後の出演情報についてもだけど、自分のことはホンット話さないよねえ、謙虚な方です。
そしてこの回を選んだのは、そりゃもう篠井さんが絶対ゴージャスドレスでシャンソン唄うだろ〜と思ったからで。当然ですヨ!サド侯爵夫人ばりのウィッグとドレスでサティの「ジュ・トゥ・ヴ(Je te veux)」を唄ってくださいましたよ!「夢に出るぞ〜」とか言って(笑)。客席の男性陣をもてあそんでおりました。ちょっと下ネタをアドリブで入れていたけど篠井さんが唄うと品がなくならない…ウィットに富んでるからカラッと笑って聴ける。いやー素敵でござった、眼福。いいお歳暮を頂いた気分です。
そうそう、アドリブ芝居のところで、「最近は草食系の男が気になるのよ」「例えば誰とか?」「あらた」「…古田?」「ちがっ!ちっがうわよー!何言ってんのよー!」となって爆笑。そんな全力で否定せんでも高泉さん。そしてナイスツッコミ篠井さん。
これがまた20年続くかは判らない。でも、来年も是非観に行きたいです。またあのカンパニーがひとつひとつ積み重ねていくのなら、それを観ていきたい。
12月15日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る