ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『What’s going on in your Head when you’re Dancing?』『ビリーバー』
時間の概念についてもハッとさせられることが多く、いちいち頷きたくなりました。見ているものは見た時点で全て過去、抱いた感想も既に過去とかね。どんなことがあっても時間だけは留まることがない。全てはいずれ過ぎ去るのだ。楽しいことも、悲しいことも。それに気が付くと、気持ちが軽くなった。

小劇場的手法。小道具のキューブを役者たちがさまざまな形に組み替え、そのシーンでのセットにします。そのアイディアによって、観客の想像力はハワードの家のリビングから北極迄を目に映すことが出来ます。4人の出演者中、川平さんと草刈さんが複数の役を演じます。特に川平さんはもういくつやったっけかと言う…事前に20と言われていたけど、数える気も起きなかったよ(笑)。エチュードで起こしたと思われるシーンも多く、自分が90年代前半に浴びるように観た小劇場の空気を思い出しました。しかもそれを懐古ではなく、現代演劇の一手法として定着しているものとして観ることが出来た。これも嬉しいことでした。欲を言えばトラム辺りで観たかったかな。視覚的や聴覚的な面に問題はなく、遠く迄届く演出だったと思いますが、空気を感じられると言う意味では正に小劇場で観てみたいと思わせられるものでした。

そしてその舞台に、勝村さんが活き活きと立っていることも嬉しかった。スズカツさんは“体力”と表していたけど、勝村さんが舞台に立つ時の“力”はものすごい強度を持っている。滑舌、発声、身のこなし…身体的能力と言ってもいいかもしれないけど、それだけじゃない。それらをフルに活かした上での“伝える”と言う力がすごいのだと思います。

それにしても勝村さんと川平さんのやりとりはホント面白かった…間に入る風間くんの冷静さと度胸にも恐れ入りました、いちばん大人(笑)。草刈さんは『宮城野』の時から飛躍的に台詞回しが上手くなってて(偉そうですんません)驚いた!やはり舞台でずっとやってきたひとは、空間を察知する力が大きいのかな、声も身体の一部ですし。とてもいい座組でした、再演が実現するといいな。

09月12日(日)
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