ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『昔の女』とか
で、妻は吹っ飛ばされる前に、女のことを「くされまんこ」と言う(巻き戻して2回言わせる構成なので、意識的に強調して書いた台詞だと思う)くらいには強くてえげつないキャラクターとして描かれています。そんなおっかねえ女ふたりが、その場その場で言ったことをいちいち憶えてられるかいと言う男をとりあう図式がなんともまあ…ありがちなだけに改めて舞台に載せられるとげんなりしますね(笑)

しかし忘れてしまっていたとしても、その時言った言葉やその時持った感情ってのは嘘ではないものなのでなあ。誰が悪いわけでもないってのがまたタチが悪い。

面白いのは、目の前で起こったことが現実なのかが判らないような構成になっているところ。男の家族は引っ越そうとしている。息子には彼女がおり、引っ越すことでふたりの仲は終わろうとしている。彼女は息子と会えなくなるこれからを想像し、待ち続けようかと夢想したりもする。それは“昔の女”の24年前の姿と重なる。破滅した家族の物語は、その彼女の妄想なのかもと言う説、男が実は24年前に殺されているのではと言う説もあるそうです。そういう連想をさせるフックが随所に散りばめてあります。

テーマとしては楽しく観られるものではありませんが(苦笑)構成の妙や人間の心理の移り変わりを鑑賞するものとしては面白いです。役者さんもいいです。そして妻が爆殺される描写は素晴らしかったと思います。今迄観たホラーな演出の舞台で、いちばんと言っていい程イヤなシーンだった。

03月21日(土)
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