ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『夜叉ヶ池』
■三池演出をいちばん感じたのは、男衆が百合を追っかけ回して捕まえて牛にくくりつけるシーン。女をいたぶる演出うまいよねー(苦笑)全体的に手堅い演出だったと思います。好感持ちました。

■武田くんを舞台で観るのは『身毒丸』初演以来。百合を大好きな晃。晃を大好きな百合。人目を忍び、慎ましく百合と暮らしてきたのにあんなことになって…。それ迄のふたりの仲睦まじさが本当にかわいらしかったので、晃の怒りと悲しみが爆発するシーンは本当に痛ましかった。百合が死んじゃった時の狼狽、嘆き振りもよかった…よかったって言うか、こっちの胸も締め付けられた…。久々の舞台でしたが、これを機にまたコンスタントにやってほしいな。動きも切れるし、もっと舞台で観てみたいです。
智子ちゃんはもーほんとかわいらしくて!晃が大事にするのもわかります。声もいいんだよ〜この声大好きだ!百合はホントにいいコだった〜。龍平くんは何ごとにも動じない大物っぷりを見せてくれました。地震の時も淡々と芝居進めようとしてたしな…。武田くんのアドリブをうまく受け取ってもいたし。ボケっぷりが天然みたいでおかしかった(笑)松雪さんの美しさはすごかった…出てくると場の空気が変わる。ホント妖精みたいだった。あの言葉遣いがなければもっとよかった…。
舞台経験の少ないメインキャストでしたが、いいもの見せてくれました。

■晃、百合、学円、白雪以外の役者さんは、村人と魚・植物の役両方を演じます。敵対する二者を同じ役者が演じる構図は面白かった。これ原作もそうなのかな?(これから読む)平均身長高い!晃と百合がちっちゃい分、すごい威圧感。見映えも良く、アンサンブルもまとまっていました。魚類の衣裳に金魚みたいな赤いひらひらがついててかわいかった。椿や姥の衣裳もペチコート付きの真っ赤なドレスでかわいい。
きたろうさん、エンケンさんは鯰、蟹の時はコミカルな役回り、村人の時は利己的でいや〜な人間像で、対比が面白かった。萩原聖人さんの鯉は可哀想だったなー。結局最後は学円と取り残されちゃうし。残される者ってやっぱりしんどいし、つらいよ。

■舞台の丹波哲郎さんを観られたのはいい思い出になりそうです。弥太兵衛の時はぐだぐだで(笑・あの「じしんっ、じしんがなっ」ってところはなんだったんだ!かなりの反則技)万年姥の時は思いきり台本読んでましたが(ははは)、その朗々とした台詞に威厳があること!なんかもーねー、いちばん異界のひとっぷりがハマってましたよ…いやあいいもん観ました。

■会田誠さんの美術は、装置に関しては実現が難しいプランだったそうで(TV Bros.掲載の会田×三池対談に詳細あり)彼の色が出ていたのはロビーに置かれていた水槽。物語のその後を表したかのような作品だったので、開演前はカヴァーがかけられており、終演後のみ観られるようになっていました。水底に沈んだ鐘と、そこに漂う晃と百合を模したブロンズ色の像が飾られていました。晃の顔が武田くんそっくりだった。
トイレの壁面全体に特殊な塗料(虹色みたいなやつ。シャボン玉の表面みたいな色)が塗ってあったんだけど、これは舞台のイメージに合わせた改装だったのかな?会田さんがもともと舞台美術に蛍光色を使いたいと言っていたので、ここに活かしたのかなあ。結露のような、滝のような水のイメージのトイレになってましたよ。男子トイレはどうでしたでしょーかー。来月PARCO劇場にはまた来るので、その時どうなってるかまた確認してみよう。

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この日は地震の他にも、傘が曲がっちゃったり様々なトラブルがあったようですが、それはそれでこの日この回しか観られないものだったってことで…あーでもやっぱりもう一度、ちゃんと観たい。終演後、早く地上に降りたくてそそくさと劇場をあとにしたもんだからパンフ買い忘れたし(泣)水槽ももっとじっくり観たかったよー。

10月23日(土)
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