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西方見聞録
by マルコ
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■めんどくさい女
「ねえ、あなた私のことめんどくさいと思ってるでしょう」
なんて会話が恋人同士で行きかったら、もうそれは別れのちょっと前である。
本日結構気のせく朝食時、おKさん@5歳児に
「おかあちゃん、ご飯食べさせて」
とお願いされる。
もう5歳児である。ご飯介助なくても普通にご飯を食べる年頃である。しかしおKさんは「食事やる気」が落ちてくると必ず介助をお願いする。やる気のあるときは一人でもりもり食べるんだが、疲れたり、おなかがすいてなかったり、嫌いなオカズがあったりすると突然だら〜んとやる気を喪い
「おかあちゃ〜ん、たべさしてよ〜。おかあちゃんはKちゃんの言うこと聞いてくれないひとだねえ」
と大音声で呼ばわる。
いらいらしつつも時間のない朝である。顔を引きつらせながら彼女の口にコレでもかと栄養たっぷりだがあんまりおいしくないオカズを詰め込む。そんな時彼女はこういった。
「おかあちゃん、Kちゃんのことめんどくさいと思ってるでしょう、、、」
母は内心思った。あ〜あ〜めんどくさいと思ってるよ。もうお前のだれ食べの相手はたくさんなんだ!
しかし相手は倦怠期の彼女ではなくて一応あれでも愛娘。相手の心は深くは傷つけず、しかし自立に向けて歩んでいってもらうべく叱咤激励の言葉を捜す。
「う〜ん、めんどくさい。めんどくさくてもKちゃんのことは大好き。だからKちゃんが一人でご飯食べられるようになると、Kちゃんもきっと気分良いし、お母ちゃんも気分良いし、そうするとみんなニコニコになるな〜」
その言葉におKさんは考え深げに視線を落とし、その小さなおつむの中で何事か考えている模様。そして再び視線をマルコの顔に戻しこういった。
「ふ〜ん。ところで、めんどくさいってどういう意味?」
マルコは脊髄反射で叫んだ。
「お前みたいなガキのことじゃ〜!!」
幸いマルコとおKさんは倦怠期の恋人同士じゃないので、破局を迎えずに今も仲良しオヤコのままである。めでたし。
07月30日(月)
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