ID:4157
西方見聞録
by マルコ
[201140hit]
■4月の晴れた空のした(4)オールタナティブ+
4月じゃないし、晴れてもいません。関西は梅雨真っ盛りでございます。でもやります。このシリ−ズ、一応最終回を目指します。本日のお題はそもそもNGO活動とはなんぞやということに迫りたいと思います
なんだかね、人質事件について専門学校の私の担当している講義(その名も「NGO論」だ〜!)で、取り上げて20歳前後の学生さんにフリーディスカッションしてもらった結果、大体学生さんの意見は下記の2つでした。
1)NGOがふらふら行って、人質に取られたら自衛隊活動の邪魔になる
2)自衛隊派遣したから、NGO活動が危険にさらされたんだ
2)の論法で裁判起こした人もいますな。リレー形式で自衛隊派遣の違憲性をいろんな人が裁判起こすと言う活動の一環らしいですが、元人質、注目度高いです。
でも上記のような水掛け論はあんまり意味無いな〜。両方ともある意味、真実だけど着目点が違うんだよね。そう言う「立場の違い」を論じてもあんまり生産的でないような気がいたしますがどうざんしょ。
さて立場の違うもの同士どうやったら生産的な議論ができるかな?
NGOもしくはNPO(両者の違いは国境を超えて活動するか否かであるという説が有力です)と言う存在が最近わりとクローズアップされてますが、それはなぜでしょう。
答えはいろいろあると思うけど1つには価値観が多様化してきて最大多数の最大幸福を狙った(言いかえれば画一的な)行政サービスでは消費者の多様なニーズに適合しない場面が出て来た。行政ではニーズが拾いきれないニッチな市民の要求にこたえるサービスを提供するべくNPO活動が展開されるわけです。NGO/NPOは細かいニーズを把握した質の高い効率的なサービスができる、と一般的には言われています。
例えば「同性愛者の両親をサポートする会」とか「病児の兄弟のケア」とかあんまり行政では手が届かないことを、でもとても助けが必要なことをNGO/NPOが行うわけです。
もうひとつには福祉国家が行き詰まってゆりかごから墓場までのケインズ主義的大きな政府は成り立たなくなって、サッチャー、レーガン路線の小さな政府への移行が世界規模で行われようとしていることもあげられます。小さな政府にする過程でこれまで政府が担ってきた仕事を民営化、民間業務委託、地方分権、受益者負担とまあ、お外に出す。それによってNGOやNPOが仕事を委託されたり、補助金もらったりして活動が活性化してきた、と言われています。国際協力に関してもODAの民間委託的意味あいとNGOの能力向上(キャパシティビルディング)をかねては外務省からも総務省からも建設省からもかなり補助金・助成金が国際協力NGOに出ております。詳しくはこちらとか">こんなのとか。
その他、強者のグローバリズムに対抗する草の根のグローバリズムのネットワークとしてのNGO活動の必要性を唱える人はいるけどまあ説明がややこしいので置いといて。
さて、上述したように、イラクでそして世界で活動しているNGOやらNPOは多数決で汲み取ってもらえなかった少数意見を持つ人々の意志の代弁者として活動している部分があります。自衛隊派遣を支持して自民党に投票した多数派の人々の意を汲んで自衛隊はイラクに行ったわけですが、自衛隊派遣を支持しない41%の民意も汲まれてしかるべきでしょう。
アメリカのイラク政策の枠組みで自衛隊が派遣される一方で、イラクの人々に寄り添うように武器を持たない市民が復興活動に協力したいというニーズもあるわけです。そのニーズを満たすべく、オールタナティブな支援の選択肢としてNGOがあるのです。
もっと直接的にイラクへの自衛隊派遣自体を見直す国民的論議を呼び起こそうという選択肢として冒頭でちょっと触れた「自衛隊派遣の違憲・違法性を訴えるリレー裁判」という活動をしている人々もいるわけです。どの選択肢を選択するかはお好み次第。
[5]続きを読む
06月10日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る