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西方見聞録
by マルコ
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■インスパイア〜土着の知の力
 タカオさんたちの村はその後、バブルの時代、900億円規模のゴルフ場、スキー場などからなる巨大リゾート建設計画が持ち上がります。村長は「村100年の計」といい計画を積極的に推し進めますがじねんとの若者たちがそれこそ命がけのリゾート建設反対運動を起こし、村役場や農協に勤めていた若者たちには信じられないような逆風に逢いました。いまでこそ巨大リゾート開発なんてヤバイことはわかりますがバブルの渦中の日本で、地元にほとんど産業のない豪雪過疎の村でそれを見抜き、声をあげるのは並大抵のことではなかったと思います。

 私は20歳のころから、定期的にタカオさんの村をおとずれ16年間「じねんと」購読者でした。アフリカにいる時代は何回か頼まれて、じねんと誌に寄稿したりしました。わたしが修士号とって即アフリカを目指したのも、その後タイ東北部の貧困地帯をフィールドにしたのも原点はタカオさんとじねんとの人々がわたしに示してくれた「土着の知の力」だったように思います。

 人はどこにいても学べる。

 誰の足の下の土も美しい。

 アフリカでもタイでも支援に行くという体裁はとっていましたが、私はアフリカのお母さんたちからもタイの中学生からも学んでばかりいました。極貧のタイの中学生も助けられる存在ではなく誰かを助ける存在でありたいそのためには教育が必要なのだと私に教えてくれました。

 中央から発せられる力をただ受身で受け止めるのではなく、足元から涌きいづる力を感知し、この手につかみとるために、「知」が必要なのだと私は思います。

10月13日(月)
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