ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18875262hit]

■日本一勉強しない都道府県は?




 オレがかつて共通一次試験なるものを受けたとき、都道府県別の平均点データ(満点は1000点)を見て、奈良県が640点くらいで一番高く、沖縄県が400点台で最下位だったことを覚えている。大阪はそれほど悪くはなかったことも覚えている。その後このようなデータを見なくなったのは、入試センターが発表をやめたからなのか。奈良県には東大寺学園というスーパー進学校があってそこの優秀な生徒達が平均点を上げてるのだろうとオレは臆測していたのである。

 今年の大学入学共通テスに関してさまざまなデータが発表されているが、その中に現役志願率というデータがある。これは高校3年生の中で何%の人がその共通テストを受けるかという大切な指標である。ちなみにこの数値で全国の上位に入っててるのは

東京 56.5%
広島 54.5%
愛知 52.8%
石川 50.7%
新潟 50.0%   全国平均は44.1%である。

しかし、大阪はかなり低いのである。
ワースト3を列挙すると

大阪 35.2%
大分 33.7%
沖縄 32.6%

なのである。これがどういうことかわかるだろうか。大阪は高校教育のレベルが壊滅的に下がっていて、全国でも最下層なのである。どうしてこんなことになったのだろうか。

 こういうことを書いたら、「大阪の場合は地元の国公立大学はどこも難関だから最初から目指さないで私大一本に絞るから」という反論が来そうだが、それなら東京が日本一高いことと矛盾するわけである。東京ほど私大の選択肢が充実してるところは他にないからである。

 まともに勉強している高校生にとって、大学入学共通テストを受験することは通過儀礼のようなものである。私大入試に絞っていても3教科だけ受験する者もいるし、多くの私大は共通テストを利用することで入試のチャレンジ機会を増やせるようになっている。だからこの志願率=まともな高校3年生の比率なのである。沖縄県はもともと大学進学率そのものが低いからこの志願率が低いことはわかる。大阪のような都会でこの志願率の低さはどういうことかというと、すなわちレベルの低い高校生が多すぎるのである。受験勉強なんかとはほぼ無関係の集団が今や大阪の多数派なのだ。だからこのような結果になるのである。

 維新が公立高校潰しを進めた結果として、中堅レベルの公立高校に通っていた受験生のボリュームゾーンが毀損されてしまった。私学無償化などと浮かれてる場合じゃないのである。大阪府全体の教育レベルが下がってるというのが現実なのだ。どうして府民はそのことに気付かないのか。オレのような教育現場をよく知る人間が警鐘を鳴らさないとこの問題について府民は知らないままである。メディアと組んで吉本芸人にプロパガンダさせる維新の嘘に大阪府民は騙されたままなのである。

 大阪の教育水準はこれからますます劣化していくだろう。がんばって勉強してあこがれの公立上位の高校に入ろうとする生徒はごく一部の課金できる家庭だけになっている。北野高校に入学しているのは年間に100万円を馬渕教室などの塾に課金できる層ばかりなのである。学区制を撤廃した結果として上位校による寡占化が進んでいて公立高校全体としていわゆる難関大学への合格者は激減してしまったのである。オレの母校の生野高校はかつては京大に30人くらい合格するようなハイレベルの高校だったが、今は京大合格者は1人か2人くらいになってしまった。これもすべて維新の教育政策のせいである。

 馬渕教室に課金して上位校を目指す受験生以外が志望する高校はどこも定員割れしてフリーパスとなってしまった。公立高校の多くがこうして努力しなくても入れるようになり、私立高校は基本的に受験生をほとんど受け入れてくれる。多く入学させればさせるほど授業料という売り上げが伸びるからである。


[5]続きを読む

02月17日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る