ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■北陸新幹線からの撤退を!





 オレは北陸新幹線そのものに反対である。敦賀への延伸も不要だったし、原発推進と抱き合わせの小浜ルートなんて論外である。大阪〜北陸へのアクセスは、敦賀延伸以降は却って悪くなった。これまで金沢まで行っていたサンダーバードが敦賀止まりになって乗り換えしなければならなくなったからである。しかも料金も上がる。全く関西人にとっていいことはないのである。金沢敦賀間は全く不要だったとオレは思っている。

 どうして敦賀なんて中途半端なところまで作ったか。どう考えても国の原発利権との関係を疑わざるを得ない。敦賀市も多くの原発が立地している。そこに対して「新幹線をつくってあげるから原発も受け入れてね」ということなのである。

 大阪の人間は「速達性」よりも経済的合理性を重視する。だから名古屋に行くのに新幹線ではなく運賃・料金の安い近鉄特急を多くの人が利用するのである。そういう関西人の特性と新幹線は相容れないものであるとオレは思っている。その関西人が率先して「北陸新幹線はいらん」と声を上げないといけないのである。

 オレは「リニアなんかいらない」ということも主張してきた。人口減少社会の中でこれからは輸送需要は減っていくだろう。それは他の地域でも同様である。地方のローカル線の廃止が相次ぐ中で、これからは廃止の対象がもっと拡大していき、山陰本線や羽越本線のような基幹路線さえも廃止対象になるかも知れないのである。在来線の利用者が減る原因はJRがそういう運用をしているからである。もっと在来線を充実させれば利用者は増える。新幹線なんかのぞみとひかりだけにして、こだま利用者は在来線にシフトしてもらうなどの方向を打ち出せばいい。

 北海道新幹線は必要だっただろうか。札幌まで伸びたとして、東京から新幹線で札幌まで新幹線で行く人はどれほどいるだろうか。これは東京から博多まで新幹線で行く人がどれだけいるのかということでも試算できるだろう。

 これからの日本は新幹線を増やすことではなく、たとえ赤字でも在来線をきちんと守ることこそが大切なのである。そのために国は積極的にゼニを出すべきなのだ。JR各社は私企業だが、交通インフラは全国民のためのものである。採算性云々よりももっと大切なのは移動の自由である。

 JR四国なんて黒字になることは不可能である。新幹線によって得られた利益はそうした地方を守るために使うべきなのであり、リニアみたいな無駄なもののために浪費すべきではない。リニアなんて地震で大規模な断層が起きれば乗客全員が死亡するような事故になってしまうのである。オレは怖くて乗れないのである。

 リニア・北陸新幹線からの撤退を公約にする政党はないのか。これからの人口減少社会を視野に入れた政策を打ち出せる政党はないのか。日本はこれから確実に滅びの道を進むわけだが、それを少しでも遅らせる政策が必要だとオレは思っている。人類もいつか核戦争で滅ぶわけだが、そんな終末はオレが生きてるうちに起きて欲しくないのである。

 
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11月29日(土)
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