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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■こんな自殺はやめろ



 2月26日午前8時頃、JR東海道線元町駅を通過する姫路行きの新快速電車にホームの男性が飛び込んだ。この男性はフロントガラスをぶち抜いて車内の乗客を巻き添えにして死亡したのである。その場に居合わせた人はこの事故に遭遇してどれほど恐怖を感じただろうか。

 鉄道自殺は鉄道会社にとっても乗客にとって本当に迷惑である。どうすればこのような行為を無くせるのだろうか。究極の解消法は、病院に自殺外来を設置して、希望者がいつでも苦痛なく眠るように死ねるようにすればいいと思うのだが、そんなものを設置した病院は社会からものすごいバッシングを受けるだろう。この世には安心して痛みを感じないで死ねる方法というのが不足しているのである。だから鉄道自殺のように瞬間的におそらくものすごく大きな苦痛の発生する方法を選ぶのである。

 どうすれば鉄道への飛び込み自殺を無くせるのか。これは日本の社会が本気で取り組まなければならないテーマだと思うのだ。駅のホームに「飛び込み自殺禁止」と表示すべきだろうか。逆にその表示そのものが自殺を誘発すると言われそうである。

 ホームドアをすべての駅に設置できればかなり鉄道自殺は減らせるのだろうか。しかし柵を乗り越えて線路に飛び込むこともできる。背の高さを越えるような高い柵にすれば飛び越えられないし、線路にものを落下させるようなトラブルもなくなるだろう。物理的に飛び込みを不可能にする仕組みというのは確実に自殺を防げる。そのために払うコストは膨大だが。

 関西では京阪電車のように扉の数の違う車両がたくさん走ってるような私鉄もある。この場合、ホームドアに対応するのはかなり困難だろう。複数の車両に対応したホームドアシステムは作れないこともないと思うが、日本ですでに運用されているそうした仕組みはあるのだろうか。

 そもそも鉄道自殺者の動機には何が多いのだろうか。鉄道自殺した人の理由を調べ、統計的なデータを出し、また飛び込みが発生する時間や場所を調べることで「自殺を減らす努力」ということができないのだろうか。ゼニが理由の自殺なら、ゼニさえあれば防げるのである。借金や生活苦で自殺する人を減らすためには、そういう原因を無くせばいい。コロナ禍で女性の自殺者が増えている理由が収入の減少や失業ならば、それを解消するための取り組みがあれば自殺者を減らせることになる。

 鉄道自殺によって鉄道会社は巨額の損害を受ける。それはどのように賠償する仕組みになってるのだろうか。突然自殺者の損害賠償を求められる家族にとっても大変なのである。それで家族まで死にたくなったらどうするのか。

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02月28日(日)
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