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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■薬剤師の石原さとみ




 「アンサング・シンデレラ」というドラマを視た。以下ネタバレになる部分もあるので、まだ視ていない方は読まないほうがいいかもしれない。





















 医療もののドラマは多い。しかし、最近変わってきたと思えることがある。それは昔の医療ものが天才的な外科医などを主人公にするか、観月ありさのようなかわいい看護師をヒロインにするかというパターンだったのに比べ、最近のドラマは違うのである。これまであまり描かれなかった検査技師を主人公にしたり、発達障害の医師を登場させたりしてていねいに作りこまれドラマが作られるようになった。その中で病院内でのヒエラルキーや権力闘争も描かれる。権力闘争といえば「白い巨塔」が有名だが、大学病院を舞台にした壮大なものではなくてももっと小さな世界でもそうした争いはある。一緒に仕事をしている小さなチームの中でも序列争いやいじめがおきる。それはある意味日本社会の縮図であるからだ。

 石原さとみは美しい。今の女優さんの中で誰が一番きれいかと言われれば多くの人が彼女の名をあげるだろう。もちろんオレもそれに同意する。深田恭子も広瀬アリスも美しいが、やはり1位は石原さとみだとオレは思う。もちろんそういう美女のランキングには入らないけれど多部未華子や高畑充希もかわいいから気にってるけども、客観的に美しいのは誰かと問われればやはり石原さとみや深田恭子を上げると思う。少し前なら常盤貴子、そして北川景子というところだろうか。

 そういう美女に薬剤師さんをやらせるというのはもう反則なんだが、のっけから衝撃的なシーンが登場する。心停止した患者さんを前に心臓マッサージをする場面があって、石原さとみが医師と交代して患者の胸を押すのである。オレは「ええーっ」と思ったのだ。それは医師か、もしくは看護師のすることであり薬剤師の業務ではないような気がしたからである。病院薬剤師の場合、病院のスタッフとしての業務がいろいろと発生するらしい。それは初めて知ったことである。

 また、薬剤師がエレベーターに乗らずに階段を使うシーンがあるが、エレベーターは混雑していて医師が乗っていて、病院内には医師>看護師>薬剤師というヒエラルキーが存在するようで、そんなことも初めて知ったのである。

 患者が指定したように薬をちゃんと飲んでくれるわけではない。また医師が正しく薬を処方するわけでもない。医師が間違えたものを石原さとみ演じる薬剤師が発見し、それを医師に訂正を求める場面があったが「そっちで適当にやっといて」と横柄につぶやくのである。自分のミスなのになんだこいつは!と見ていて腹が立つのである。ちなみにその時に出てきた「ランソプラゾール」という薬はオレも飲んでいる。10年ほど前に十二指腸潰瘍で入院した後から飲むようになった「タケプロン」のジェネリック薬がこの「ランソプラゾール」である。

 糖尿病で入院していて学校で居場所を無くした少女が出てくる。病気を治しても戻った学校には自分の居場所がなく友達もいない。戻りたくないからわざとインシュリンの注射をしなかったりして入院を続けようとする。そうした患者の心の問題と向き合う場面も出てくる。薬剤師の仕事は薬を出せばそれで終わるのではない。患者がきちんと飲んでくれるかどうかを確認することも仕事の一部なのである。

 病院で診察を受けた後、薬が出てくるまで延々と待つことがある。現場ではどんなことが起きてるのか。倉庫内を多くの薬剤師が走り回って次々と薬を準備する場面が描かれる。多数の薬の棚の位置を記憶しないといけないという。名前の似た薬を間違えるようなことも発生する可能性がある。出す前にさらに中味をチェックして・・・と何重にもミスがないように確認する。どうしていつもこんなに待たされるのかと病院に行くたびに思ったことは、こうして理由を説明されると納得がいく。病院内で働く人の大変さは我々のような部外者には可視化されていないのである。


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07月16日(木)
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