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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■平成の終焉と世界の終焉について
12月31日、大晦日の夜にオレはテレビの前で紅白歌合戦を視聴していた。平成最後の紅白ということでこの30年間を振り返るような趣向で番組は作られていたが、オレが最後まで感じたのは「ついに平成という時代は昭和を超えられずに終わった」ということであった。サザンもユーミンも、すべて昭和の文化の残滓みたいなものである。平成の時代には彼らを上回るミュージシャンは出なかったということなのだ。
平成という時代は時代の転換点であった。オレが1988年にヨーロッパ放浪の旅をした時、まだベルリンの壁があって世界の冷戦構造が続いていた。オレは物価の安い東ドイツやポーランドでその恩恵を受けたのである。ワルシャワの街角で乗った路面電車の運賃は日本円で1円50銭ほどだった。帰国してからオレは日産EXAというカルトなクーペを新車で購入した。リトラクタブルライトにT−BARルーフというマニアックな装備だったそのクルマは昭和63年式だった。2000年8月に三菱FTOに買い換えるまで、オレは昭和のクルマに乗り続け、この「江草乗」というペンネームの由来になったのである。
平成の開幕と同時に日本はバブル経済の中で土地価格が上昇し、空前の好景気を迎えた。今の中国のように世界経済を牛耳っていたのである。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ということばが誇張でもなく人々に受け入れられていて。日本が世界最強の経済大国であったことを今の時代の若者の誰が信じるだろうか。
どうしてバブルが崩壊したか。オレはその黒幕はアメリカだったと最近思うようになった。アメリカが日本経済を失速させるために圧力を掛け、自民党のアホどもがその意味に気づかずに無思慮だったことや、当時の蔵相だった橋本龍太郎が銀行に対して不動産融資の総量規制なんてアホなことを命令したものだからたちまちバブルは崩壊した。
経済政策なんてものは自分の選挙での当落しか考えていない馬鹿議員にできるものではない。オレのような天才が国家百年の計を考えて初めて実行できるのである。ところが馬鹿な政策をすればあとでこんな悲惨なことになる・・・という見通しを立てられない経済音痴の馬鹿しかいなかった自民党政権はバブル崩壊後の日本を建て直すことも出来ずにそのまま日本経済をどん底に突き落とした。
バブル崩壊後の平成時代というのは、失われた日本経済がそのままなんの回復もできずに沈滞した時代と言えるだろう。非正規雇用の増加で若者は貧しくなる一方、新車価格は上昇した。かつては就職した若者がすぐにクルマを持つことは当たり前のことだったが、今の若者はクルマも買えないくらいに貧しくなった。若者の貧しさとは逆にクルマは値上がりして100万円台前半で買えるような2ドアクーペのデートカーなんてもう存在しないのである。トヨタ86はもはやかつてのレビン・トレノのような若者がお手軽に購入できる価格帯のクルマではない。それは現在の購入層が基本的に50代以上ということからよくわかる。オレはホンダS660という実用的ではないクルマに乗っているが、これも若者はほとんど購入しないそうである。乗ってるのはオッサンばかりである。
若者を一直線に貧しくした平成という時代は、その貧乏な人々が世の中の大多数となっていく次の時代の閉塞感を生み出した。そして閉塞感の中で若者はその世の中を変えようともせずに選挙にも行かず、スマホゲームやオンラインゲームに熱中してその退廃の中で滅びを受け入れようとしている。次にやってくるのは日本崩壊の時代である。いや、崩壊するのは日本だけではない。世界が今泥舟に乗っている。
ここからはオレの想像する未来である。絶頂の時代から転落した日本は、そこから抜け出せずに貧しくなった。そして平成の終焉についに軍事国家へと舵を切って、平和憲法を捨てて普通の国となることを選んだ。その直後に世界最終戦争が起きて、日本はアメリカの同盟国としてロシア・中国からの核攻撃を受けて地球上から消滅した。もっとも核戦争後に国家として存続できた先進国はなかった。大量の放射性物質に汚染された世界は無秩序の混乱の中で「北斗の拳」で描かれたような世界となってしまった。これがオレの予想する新時代である。
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01月01日(火)
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