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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■プレミアム商品券という馬鹿政策


 政党や政治家は選挙で勝つためにくだらない政策を行う。昔配られた「地域振興券」というのはその最たるものである。こんな馬鹿馬鹿しいことに税金が浪費されるのをオレは我慢できないのである。そういう政策を実行する政治家や政党には絶対に投票したくないのである。それが形を変えた有権者に対する「買収行為」であることにどうして気づかないのか。もらってる側はホイホイ喜んでいるのか。

 滋賀県甲良町で販売された「プレミアム商品券」もその馬鹿政策の一つである。1万円分商品券を購入すれば1万3000円分買い物できるという仕組みだが。もちろんその3000円分は税金からの持ち出しである。商品券のそのプレミアム分余分に消費が拡大するというものでもない。ただ家計費が少し節約できるという程度の効果しかない。もちろん販売枚数は限られていて、購入時には「一人2冊」という制限があった。ところが甲良町の町長らが上限を超えて大量に買っていたことが明らかになって問題視されているのである。なんともセコいことをする町長だなとオレはあきれたのだが、町長よりももっと上手がいた。それは町議会の議長である建部孝夫氏の行動だ。

 今回の町長の大量購入事件に関して彼は「黙秘なんですよ」と語っていた。犯罪者が黙秘する場合はたいてい自分に不利なことをしゃべりたくないからである。建部議長はなんと一人で30冊も購入していたのである。いやはや、なんとも豪快なオッサンである。一冊あたり3000円儲かることになるので、30冊ということだから9万円分このオッサンは儲かったようなものである。

 しかも全体の販売冊数には限りがあるわけで、町長や町会議長が大量に買ったということはそのせいで手に入らなかった町民がいるということなのだ。本来町民に還元されるべき税金を、町のトップ2人がフトコロに入れていたというなんともお粗末な出来事なのである。

 そんな恥ずかしいことをしていながら、この甲良町の町長も町会議長も「辞職は考えてない」ということである。たぶんこいつらの頭の中の感覚は「その程度のことでいちいちガタガタ言うなよ」という程度なんだろう。町の有力者である自分たちが多少得をしたってかまわねえじゃないかということを思ってるのかも知れない。こいつら、「反省しています」と言ってるものの、やめるようなそぶりは一切ないのだ。実は全然反省などしていないのである。

 よくある実例だが、スーパーが客寄せのために目玉商品の特売をやるとする。卵1パック99円とかいうふうに原価割れの商品を設定し、それを購入するついでに他の商品も買ってもらおうとする戦略である。一人1パックというふうに限定すれば原価割れの損失も少なく効果的に客寄せができる。しかし、その原価割れの商品をそのスーパーの従業員や家族が確保してしまい、実際に店頭に並ぶ数が少なかったらどうだろうか。何のためにその商品があるのかという意味を理解しない馬鹿従業員のために店の利益は失われてしまうのである。それと同じことを甲良町の町長や町会議長はしているのだ。それもほんの数万円の私利私欲のためにである。ものごとの軽重がちっともわかっていないこういう馬鹿が行政のトップにいるというのはなんと嘆かわしいことだろうか。

 もっとも、「プレミアム商品券」という馬鹿政策を導入した時点で町長も町議会も馬鹿の集団であり、その構成員が個々に馬鹿なことをすることは自明のことかも知れず、そうなると今回のことも至極当然の結果のような気もするのだが。

 どうすれば町を活性化させられるのか。どうすれば税収が増えるのか。創意工夫には知恵が必要だし、実際に行動することが必要だ。石川県羽咋市が山村の棚田でとれたコメをローマ教皇に献上して有名になった結果ブランド化に成功したように、誰も思いつかないようなことができるのはごく一部の自治体だけである。多くの地方自治体では減少する人口と進む高齢化の中でたいした政策も打ち出せずにゆるやかに滅びの道を進んでいるのが今の日本の現状である。


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12月03日(木)
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