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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■トルコのロシア機撃墜をオレは支持する


 ロシアとトルコ、日本人にとって信頼できるのはどっちの国かと聞かれれば誰もが迷わず「トルコ」と答えるだろう。「信義」というのは何よりも大切だ。日ソ不可侵条約を一方的に破棄して満州や樺太に侵攻して日本人居留民を虐殺し、避難する民衆を戦車で轢殺したロシア軍の行動をオレは断じて許せない。

 「領空侵犯」という理由で民間航空機である大韓航空機を撃墜した事件もあった。宗谷海峡の上空で消息を絶った大韓航空機のことについて、ソ連政府は証拠をつきつけられるまで関与を否定したことを思い出す。最近でもウクライナでマレーシア航空機を親ロシア派ゲリラがロシアから供与された武器で撃墜するという事件が起きている。そうして平気で民間人を殺戮してきたロシアが、今回ほんの17秒トルコの領空を侵犯しただけで撃墜された自国の爆撃機に関して文句を言うのは、オレには全く納得できないのである。これまでさんざんおまえの国のやってきたことを、たまたま他の国がやったらそんなに腹が立つのかということなのだ。

 逆にトルコは日本にとってもっとも大切な友好国だ。トルコの国民も親日的である。戦争のためにイランで日本人が帰国できなくなった時、救援に来てくれたのはトルコ航空機だった。そうした恩義を日本人は決して忘れてはならないのである。

 ロシアはIS攻撃という名目でシリアに軍を派遣し、実際はアサド政権擁護のために政府軍に協力し、アメリカや欧州の諸国が支援しているシリア反体制派を攻撃している。つまり、今シリアで行われていることは一種の代理戦争である。ところが参戦している各国の名目は「ISによるテロとの戦い」なのである。ロシアの参戦も表向きはそういう理由だから始末が悪い。

 今回報道されたさまざまな証拠の中に、ロシアの爆撃機の航跡と周辺の地図があった。確かにほんの一瞬、ロシア爆撃機はトルコ領内に侵入している。たった17秒だが、その17秒のうちにトルコ空軍はそのロシアの爆撃機を撃墜したのである。尖閣で領空侵犯されてもスクランブル発進して警戒するだけの日本の自衛隊とは大違いだ。少しでも入ったら即座に撃墜するのが世界の常識なのである。そこでなぜか撃たない日本の自衛隊は中国や北朝鮮から舐められるのももっともである。一歩でも自国の領内に武装して入ってきた国籍不明機があれば即座に撃墜するというのが世界標準であることを日本国民、特に深い考えもなく「平和憲法を守れ」と叫ぶサヨクの人達は肝に銘じるべきである。酒を酌み交わして話し合うどころではないのである。そんな悠長なことをしている間にどんどん国民が殺されてしまうのだ。相手はならず者の集団なのである。

大国ロシアに対して一歩も引かずに自国の正しさを主張するトルコの勇気に日本人は学ばないといけない。相手が間違ったことをしているのに何かにビビって声をあげられないことがどれだけ日本外交の中に存在するだろうか。子どもがいじめを訴えることができないで自殺していくのは、大人たちが「強い者にはさからうな」「理不尽であっても我慢せよ」という価値観に支配されていることを本質的に見抜いているからである。こんなダメな大人たちに相談しても何も変わらないと絶望して子どもたちは死んでいくのだ。今の日本の外交姿勢がまさに「強いものにはさからうな」「長いものには巻かれろ」ではないのか。どうして弱者の声を聞き入れようとしないのか。

 ISはパリで大規模な無差別テロを起こした。しかしアメリカがパキスタンでの無人機攻撃で関係ない一般の人達を大勢誤爆で殺し、アフガニスタンで国境なき医師団の活動する病院を破壊したことはどうなのか。殺された人達にとってはそれは無差別テロ以上衝撃ではなかったのか。そして無差別テロは無条件に悪とされるが、アメリカの誤爆は正当化されている。これはどうしようもなく理不尽なことだ。数十万、数百万人の誤爆犠牲者に対してアメリカは公式に謝罪することも補償することもない。そうして殺された者たちの恨みが先進国での無差別テロという形で噴出することを誰が止められるだろうか。


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11月26日(木)
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