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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■なんのために学ぶのか? 受験勉強中のキミへ〜
ある生徒が夏休みの宿題を全然やらずにずっと遊んでいた。「どうしてやらないのか?」と問われた彼はこのように答えた。「だって勉強する意味がわからないんです」その問いはなかなか根源的である。ただ勉強をサボっていたり、ゲームに熱中していたために宿題をしない生徒と、「意味がわからないからしない」というのは違う。もしかしたら「意味もわからず宿題をしている」生徒よりもより勉強という行為の本質に彼は近づいているのかも知れない。そういうわけで学びの意味について考えてみたい。
人はなぜ学ぶのか。
これは「人はなぜ働くのか」という問いと似ている。まだ労働者でない学生たちにとって、誰もが当たり前にしている行為に対する疑問と同じだからだ。もちろん日本では働くことは義務ではない。たとえばある人が「オレは働きたくない」と宣言してニートになったとしても、ゼニがないなど多少の不自由はあるかも知れないが、生存権は保証されるし、最低限度の文化的な生活は営めるようになっている。それが国民の権利だからだ。だから「労働」は義務ではない。同様に「勉強」も義務ではない。「義務教育」という言葉があるがあれは翻訳が間違ってるのであって、正しく直訳すれば「強制教育」となる。馬鹿のまま社会に出てこられるといろいろとまわりが困るから教育を与えるというのが本来の初等教育の意味である。その「義務教育」から先の勉強をどうするかは個人の自由だ。
勉強することはどちらかというとしんどいことであり、あまり楽しいことではない。これは事実だ。そして人は楽しくないことはあまりしたくない。しかし、勉強することは多くのことをキミにもたらしてくれる。それはまぎれもない事実だ。それをまずわかってもらいたい。
まず1番目にこのことを言いたい。「勉強する」ことはお金をもたらす。君たちは自分で高校や大学の授業料を払ってるわけではないのであまり勉強とお金の関係について考えてことはないと思う。しかしそこにはしっかりとお金が結びついている。私立高校の中には特に成績優秀な生徒に対して奨学金を与えたりする学校がある。予備校の夏季講習などを受講すればお金がかかるが、その内容を自分で参考書や問題集を使って身につければ、その分のゼニは手元に残る。現役で国公立大学に進むのと、浪人して予備校にゼニを払ったあげくに私立大学に進学するのとを比較すれば1000万円近い違いがある。そう、キミがお金を払ってるのではないが、勉強をしなかったキミのために代わりにご両親がお金を払ってくれているのだ。まずちゃんと勉強することは間接的にキミにお金をもたらしている。
次いで2番目に「勉強することは明確な目標をもたらす」ことを忘れてはならない。受験生なら誰もが具体的に「京都大学に入りたい」とか「医学部に入りたい」という目標を持っているだろう。目標を持たないとそもそも勉強するモチベーションが上がらない。そうした明確な目標を持ち、それを達成するための勉強と考えれば、その価値は当然理解できるだろう。毎日をただなんとなく過ごしているよりも、目標があった方がはるかに生きることは意味を持つ。
3番目だ。「勉強することで出会いが生まれる」ことを忘れるな。勉強するために学校に通う。引きこもりでも勉強はできるかも知れないが、学校に通ってる方が情報も手に入るし、同じ目標を持つ仲間とも出会える。たった一人で勉強する孤独というのはつらいものだ。そうして進学すればそこでまた新たな出会いがある。世界が広がっていく。その出会いの中はもちろんすべてが意義あるものとは言えず、中には不幸な出会いもあれば、関わらない方がよかったような連中との出会いもあるだろう。しかし、全く誰とも出会わない人生よりは、多くの出会いがあった方がずっといいとオレは思っている。
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09月28日(月)
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