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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■共産党の新たな戦略とは・・・
今回の総選挙は自民党・公明党連合の大差の勝利に終わったが、共産党が地味に議席を倍増させていたことを忘れてはならない。野党が総崩れして第3極なんてものも消し飛んでしまった今、与党に批判勢力として正面から戦いを挑める可能性が残ってるのはもしかしたら共産党しかないのかも知れないのだ。そのことを有権者は少しずつ気づいてるのである。
オレはなんとなく感じるのだが、今日本に300万人いると言われるニート、引きこもり、フリーターたちの価値観を反映して受け皿となるのは共産党しかないのかも知れない。「働かないし、努力しない」という若者たちにとって、自民党支持という選択肢は考えられない。また民主党の支持母体である「労働貴族」の階級に彼らがなれることはない。「維新」は弱者切り捨てだからなおさら縁遠い。そうなると消去法で「共産党」しか残らないのである。
ニート、引きこもり、フリーターたちはそもそも投票に行かない。だからこの300万という票は手つかずの処女地なのである。1億3000万人の人口から見れば300万人なんてごくわずかだ。2%強しかない。しかし、自民党は投票率52%の3割、たった15%ほどの得票であれだけの議席を確保してるのである。これからも投票率は低下していくことが予想される。そうなると、この300万というニートたちの票は侮れない大勢力となってくるのだ。
今回の選挙、共産党の候補者には若い人が多かった。ちょっと変な髪型の「ロックやってます!」という感じのお姉ちゃんとかがいた。おそらく年金世代のジジババからは支持されないような候補者をなぜ立てたのか。それはやはり「若者票」を獲得したいという戦略に他ならないのである。今は劣勢でも、将来自民党や公明党の支持基盤である層が高齢者中心であることを考えた場合、若者票を積極的に取り込むのは長い目でみればかなり有効な戦略だ。
正社員が減って非正規雇用が増えるという状況はこれからも続くだろう。そこで「夢は正社員になることです」という馬鹿そのもののキャッチコピーを民主党が作っていてオレはあきれたが、共産党は逆に開き直って「非正規雇用でも幸せ!」という方向性を打ち出してくるのかも知れない。
空き家率がどんどん上昇し、家は余ってるのに無理矢理に地価を上昇させようとしている自民党の政策は、少子高齢化の現状とは全く合っていない。もっとも地価を下げてしまえば固定資産税も下げざるを得ないし、そうなると地方財政は破綻する。だから実勢に見合わない公示地価を維持してるのである。
今アパートやマンションを借りるときに増えてるのが、最初の2ヶ月や3ヶ月の家賃をタダにしてくれるという仕組みである。家賃そのものを下げるわけにはいかないが、2年間必ず住んでくれるのなら2ヶ月分は無料にしましょうというふうにして値引きをしているのだ。そうすることでなんとか高い家賃を維持しようと必死なのである。しかし、価格はいずれ需要と供給の関係で決定されるようになる。その結果下がっていくのは明白だ。そして「家賃を下げたくない」家主たちの支持政党が自民党なのである。
ここで共産党が次のような方針を明確にして政権奪取を狙ってきたらどうだろうか。
「もう持ち家なんかいらない」
「収入は少なくても心が豊かな生活」
「教育費はすべて無償!」
実は少子高齢化を解消するカギはここにある。ゼニがかかるから子どもをたくさん持てない。子どもの数が少ないからできの悪い子どもでも無理に塾に通わせて偏差値の高い学校に進学させようとする。ストレスのたまった子どもはいじめなどの問題行動に走る・・・というふうに今の教育を巡る問題の原点は少子化にある。非正規雇用だから家が持てず、将来の展望もないから結婚できないというカップルも、持ち家なんかいらないし教育費も無償だということになれば安心して結婚できる。そうした日本の将来像をきちんと提示して若者にアピールできれば共産党は多くの支持を得るだろう。
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12月21日(日)
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