ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18849584hit]

■Fランク大学とパチンコ屋
 オレは「Fランク大学」とは貧民からの搾取の装置であると以前から主張してきた。残念ながらネット上でそれに賛同するような意見を見つけることもできないし、オレの日頃語る、パチンコ屋と大学を同一視する発言はかなり過激かも知れない。しかし、それでもオレはこの意見を強く主張したい。それは多くのFランク大学生が、奨学金という借金を背負わされているという事実からくるものだ。

 昔は、正社員としてちゃんと就職する道がそれぞれの学歴ごとに保証されていた。女の子が商業科に進めば百貨店や銀行などが正社員として採用してくれた。工業科に進んだ男子はメーカーの正社員となれた。大学に進んだらもちろん大手企業に総合職として就職できたわけだし、大学院に進んだら大学の教員となれた。努力して手に入れた学歴はすべて役に立ったし、中退などと言う形でこぼれ落ちない限り、身分は安定していたのである。

 しかし、今はそれぞれの学歴を手に入れても身分の保証がなくなった。大学院を出ても大学の教員になれずにフリーターになったりニートになったりするし、工業科を出てさまざまな技術を持っていても就職先の町工場はどんどんつぶれていくし、大手メーカーは生産拠点の海外移転で正社員として採用しなくなった。

 大学に進んだ場合、結果として必ず高い収入を得られるから教育投資の効果はきちっと現れたのである。オレは自分自身が学歴のおかげでかなり得をしたと思ってるし、そのための受験勉強はとても人生を豊かにしたと思っている。

 しかし、大学は明らかに増えすぎた。大卒で正社員として就職する人数はそれほど増えていないのに、大学の定員だけは大幅に増えてしまった。もちろん学力をつけた人間が増えたわけではなく、馬鹿まで簡単に大学に入れるようになったというだけのことである。昨今の大学卒業者の就職難は、自分が馬鹿大学生であるのに、まともな大学生と同じく就職戦線のスタートラインに立ってると勘違いしてる人たちが就職できないことがその最大の原因である。ろくに新聞も読んでないし、常識もない馬鹿が世間には多すぎるわけで、その中からまともな若者を選び出さないといけない企業の方の苦労は大変なものである。応募者が全員馬鹿という場合もあるだろう。

就職に役に立たない文科系のFランク大学に進んで4年間で約500万の学費を支払うとして、無駄にするゼニはそれだけだろうか。否である。もしも高卒できちんと就職していれば年間に200万〜300万の収入はあったかも知れない。仮にそれが250万として4年間で1000万円の利益を喪失するのである。そのかわりに学費を500万、それを奨学金という借金でまかなったりするのだ。Fランク大学に進学するということは単純計算で1500万円損をするということである。22歳にして1500万円の浪費をしてしまうことがその後の人生でどれほどの重荷になってしまうのか、子どもをそういう大学に行かせようとしている親はよく考える必要がある。それだけのゼニがあればもっとまともな使い方ができたはずである。

 Fランク大学に行く学生には経済的に豊かではない家庭が多い。それはなぜかというと、高校の入学試験の偏差値の高いところほど親の平均年収が高いわけで、まともにゼニのある親はきちっと小学校中学校の間に教育投資するし、もしも偏差値の低い公立高校にしか行けないと思ったら、ちゃんと大学進学の面倒を見てくれる私学に入れてしまう。そういうわけで公立高校で偏差値が中位以下のところには、親が子弟の教育に関心がないか、あるいは経済的に教育費を使う余裕がない家庭の子が集まるのである。

 「うちはお金がないから大学には行かない」ならなにも問題は発生しなかった。お金がなくてもどうしても行きたかったら努力して学費の安い国公立に進学すれば良かったのである。お金がないし、学力もないのに、奨学金が簡単に借りられるから、そういう生徒がFランク大学に進学してしまうのだ。これが貧民からの搾取の構造である。


[5]続きを読む

10月14日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る