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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■おめでとう山本昌
2014年9月5日、日本プロ野球界最年長の現役選手、中日ドラゴンズの49歳、山本昌は対阪神戦(ナゴヤドーム)にに先発し、5回無失点で勝利投手となり、1950年に浜崎真二が出した最年長試合出場記録(48歳10か月)と史上最年長勝利投手記録(48歳4か月)を更新した。オレは悔しくてたまらないが、あえて山本昌選手におめでとうと言いたい。そしてその栄誉を称えたい。
阪神は昔から左の軟投型の投手に弱い。かつてはヤクルトの安田猛、梶間、中日の松本といった天敵たちに苦しめられてきた。そして今はこの山本昌にずっと苦しめられている。阪神ファンにとって、山本昌というのはそれこそ名前も聞きたくないどうしようもないうっとおしい存在なのである。全くもって許せないのである。
山本昌は一度だけノーヒットノーランを達成しているが、その相手はもちろん阪神タイガースである。2006年9月16日の対阪神戦(ナゴヤドーム)で山本昌はプロ野球史上73人目となるノーヒットノーランを達成、41歳1か月での達成は当然のことながらプロ野球最年長記録である。オレはその日、「こんなジジイにノーヒットノーランされてしまうのか!」と悔しくて涙を流したのである。
それからも山本昌は現役を続けた。もちろんローテーション入りしてるとは言えず、たまに出てくるような感じになってはいたが、阪神にとっては天敵であり続けた。なぜ山本昌は引退しなかったのか。それはおそらく彼がもっとも多くの勝ち星を挙げた相手である阪神タイガースの存在が大きかっただろう。どんなに衰えても「阪神には通用する!」からこそずっとプロ野球の世界で生き残ってこれたのである。阪神は意地でも山本昌を打ちまくってボコボコにしてやらないといけなかったのである。そうすることで現役引退の引導を渡してやることが阪神に与えられた役割だったはずだ。どうしてそれができなかったのだろうか。どうして阪神の選手たちは山本昌が打てないのか。
その山本昌ももうさすがに50歳目前である。今季は一度も一軍登板のないままずっと若手に混じっての二軍暮らしだったという。49歳という年齢で若者に混じって二軍で戦うということの大変さを想像してみたい。その二軍でもこれまでの成績は1勝5敗である。2軍でも勝てない投手がどうして一軍戦で通用するのだろうか。通用するのである。阪神に通用するのである。阪神は弱い。どうしようもなく弱い。今季は本来勝てるはずのない試合を相手の凡プレーで拾うことが多く、本来の順位とは違うところにいるので多くの阪神ファンは勘違いしてるが、まぎれもなく今の阪神は「第二期暗黒時代」のまっただ中にいるのである。
第一期暗黒時代に唯一記録の狙えるまともな選手だった和田豊が監督を務め、暗黒戦士たちがコーチ陣をかためている。そして暗黒時代にずっと監督だったあの中村負広がゼネラルマネージャーとして君臨し、役に立たない選手を集めてくるのである。もうどうしようもないのである。阪神ファンの多くはこの中村負広を心底嫌ってるはずだ。どうしておまえはいつまでも阪神を苦しめるのか。とっとと消えてくれと誰もが思っているのである。
49歳の山本昌にとって、最年長での勝利という記録達成はかなり困難なことである。二軍でも勝てない彼は「でも阪神には勝てる!」という自信があったのかも知れない。彼の駆使するスクリューボールの前に阪神の打者は凡打を重ね、ついに1点もとれないままに山本昌は5回を抑え、勝利投手の権利を手にしてマウンドを降りた。あとは「マサさんに勝たせたい!」と中日投手陣が踏ん張って完封リレーの結果、6−0で阪神は敗れ去ったのである。
もしかしたら来季も山本昌は現役を続けるかも知れない。そして、年に一試合しか投げないかも知れない。もちろんその相手は阪神タイガースである。たった一試合でベストのピッチングをするために彼は調整し、そして見事に抑えるかも知れない。そうして毎年山本昌は「年に一度阪神に勝つ」という仕事を果たすために在籍し続けるかも知れないのである。50歳での勝利、51歳での勝利、52歳での勝利というふうに記録は続くかも知れないのだ。
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09月07日(日)
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