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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■マウントゴックスという詐欺会社
東京に拠点を置いていた「ビットコイン」の取引所、マウントゴックスが取引を停止し、そのまま債務超過状態で破産ということになった。代表は堂々と記者会見に応じているが、彼を逮捕拘禁する動きは起きてない。なぜマルク・カルプレスは取引所をわざわざ東京に置いたのか。彼が主張する「不正アクセス」とは本当にあったのか。そのあたりからオレは憶測してみたいのである。
日本は詐欺等の犯罪に対する罰が軽い。証券取引法もまるでザル法なのでインサイダー取引はやり放題である。だからこそ外国の詐欺師は「日本でやればお咎めなし」と思っているのである。おそらくマウントゴックス代表のマルク・カルプレスは虎視眈々と「顧客の資産持ち逃げ」を狙っていたのだろう。彼が「ハッキングされた」と主張するビットコインは今頃は別の取引所で売却された後かも知れないし、全然別のところに出現するのかも知れない。ただ、後から出現しても先に日本で「破産処理」が完了していればそのビットコインを回収するわけにもいかないのである。
彼が「資産持ち逃げ」をしたとオレが確信する理由はもう一つある。それは無くなったのがビットコインだけではなくて、ビットコイン取引のために顧客が預けていた現金も数十億単位で消失してるということだ。現金を保管している口座と、ビットコインを保管している口座は別であり、それぞれが同時にハッキングされたとは考えにくいのである。おそらく「ハッキングされて奪われた」という嘘の主張を堂々と行っても、日本政府も日本の警察も全く動かないし、捜査能力もないと看破していたのだろう。自分たちが顧客の資産をだまし取っておきながら被害届を出すあたり、こいつらはきわめて悪質だなとオレは思うのである。
オレの予想したとおり、日本の政府はこの事件を静観(というか放置)している。麻生太郎財務相は28日の会見で「あれは、通貨か。通貨として誰もが認めているわけではない」「こんなものは長くは続かないと思っていた。どこかで破たんすると思っていた」と述べたという。そう思っていたのならもっと早く言ってくれ。少なくともオレが以前にこの日記で「ビットコインは詐欺だ」と書いたときには、麻生は財務相という立場にありながらビットコインの存在すら知らなかったはずである。
菅義偉官房長官も2月26日に「金融庁、警察庁、財務省が情報収集にあたっている」としつつ「まだ情報収集の段階」と述べている。現時点で政府として「ビットコインは通貨ではない」(金融庁)の立場のため、所管官庁も定まらず、各官庁も本腰で対応に乗り出しているとは言えない段階なのだ。結局日本ではこの事件に対して、どこの管轄であるかさえも決まっていないのである。警察が捜査するどころではないのである。おそらくなんらかの形で動き出した頃には、マルク・カルプレスはどこかの安全な第三国に逃亡しているだろう。あるいは彼は日本にいることが一番安全かも知れない。少なくともアメリカでは刑事訴追されるに決まっているからだ。アメリカがマルク・カルプレスを詐欺犯として訴追することになれば日本政府は引き渡しに応じるだろうが、彼がその動きを事前に予測すれば国外逃亡するに決まっている。
ビットコインは政府の干渉を受けない。だからこそ今回の事態を招いたわけだが、海外では資金洗浄や違法な麻薬取引に使われるということですでに規制を受けていた。ビットコインの利用促進団体「ビットコイン・ファンデーション」のチャーリー・シュレム副会長は、資金洗浄に関与したとして今年1月に起訴されている。もちろん日本でも同様の違法な取引は起きていたはずだが、その状況は全く放置されていたのである。
マウントゴックスは、ビットコイン創生期から存在し、当初から利用者の間では不満の声が上がっていた。常に運営上の問題を抱え、あまりに不透明な機関だったという。そういう意味では今回の事件は「自然淘汰」の一つなのかも知れない。ただ、その規模が大きすぎたために今回のような騒ぎになったのである。
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03月01日(土)
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