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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■泉北高速鉄道を外資に売るな!
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大阪府は11月26日、泉北高速鉄道を運営する第三セクター「大阪府都市開発」(OTK、大阪府和泉市)の株式を、米投資ファンドのローンスターに売却する方針を発表した。民間保有分も合わせた売却額は781億円で、このうち府の保有分は49%(約383億円)になる。売却によって得られたゼニは、北大阪急行の箕面への延伸や大阪モノレールなど大阪北部の交通機関の整備にあてるそうである。12月の府議会で議決を得たうえで正式な売却契約が結ばれるのだが、関西電力や大阪ガスなど他の株主も全株式を売却する予定である。国土交通省によれば、外資やファンドが国内の鉄道会社の半数以上の株式を持つのは初めてだという。
このOTKは橋下徹知事時代に民営化するという方針が決定され、今年6月には売却先を公募していた。ローンスターは南海線に乗り継ぐ場合の運賃を一律10円下げることや、5年後に株式を上場することなどを提示。他2社の提示額を大きく上回ったことが決め手になった。とりあえず5年間は株式を保有し、資産や社員の待遇を維持することが条件で、当面は現在の事業が継続されるという。
泉北高速鉄道は泉北ニュータウンと大阪市中心部を結ぶ鉄道として1971年に中百舌鳥―泉ヶ丘間で営業開始。1977年には光明池、1995年には和泉中央まで延伸して全線14.3キロが開業した。年間の利用客は約5千万人が利用である。
さて、今回の入札で南海電鉄の提示した額は720億円、ローンスターよりも61億円低かった。しかし南海電鉄は乗り継ぎ時の割引額を80円としていてローンスターの提示額よりもかなり値引き幅は大きく、また通学定期の割引も拡大することを表明していた。つまり地元住民の利益や利便性というものを考えた場合、はるかに南海電鉄が買収した方がメリットが大きかったのである。単純にたった61億円の差額で、松井知事は外資への売却を決めたわけだが、もちろんこの方針に対して地元の堺市議会は猛然と反発した。それに対して松井知事は「61億円も府民の財産が毀損する」と答え、聞く耳持たないという対応だったのである。堺市長選挙で維新の会の候補が敗れたこともあり、堺市民への強烈な嫌がらせともとられかねない今回の売却劇をオレは単純にゼニの問題として考えてみたい。
難波から和泉中央まで、南海電鉄と泉北高速を通しで乗った場合の運賃は620円である。難波−中百舌鳥間が320円、中百舌鳥−和泉中央間が320円で、単純に合計すれば640円となるところを20円の値引きがあるので620円となるわけだ。距離は南海電鉄分が13.4キロ、泉北高速が14.3キロで合計27.7キロ、ちなみに所要時間は直通の準急で34分である。
この27.7キロという距離を単純に他の路線に当てはめてみよう。首都圏の方にわかりやすいように西武新宿線の場合でみると、高田馬場−所沢間が26.9キロ、運賃は330円である。JRなら東京−横浜間が28.8キロで450円だ。それらに比較してこの泉北高速線+南海高野線の運賃がかなり高いということがわかるだろう。単に620円という運賃だけで比べるならば、難波−和泉中央というのは東京駅から横浜を過ぎて磯子まで乗ったのと同じになってしまうのである。その場合の距離は38.3キロである。
通勤通学の利便性を考えた場合、時間的な速さだけではなくて運賃の安さというのは大事である。サラリーマンの場合は会社から通勤代が支給されるので問題ないが、通学定期は親が負担するわけで、うっかりへんぴなところに家を建てた場合子どもの通学定期代というのはけっこうな負担となる。
同じ大阪府の第三セクターでも江坂−千里中央間の北大阪急行は全く違う。こちらはとにかく安いのである。初乗り料金はわずか80円、江坂まで全線乗っても120円だ。距離が短いとはいえ、地域住民の足として運賃を安く抑えようという経営方針が感じられる。もちろんそんなに安い運賃でも北大阪急行は黒字である。
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12月13日(金)
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