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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■冬山で遭難するのは自己責任である
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 100%安全な登山などはない。どんな登山にも危険はあるし、それが冬山で厳冬期ならかなりの危険がある。厳冬期の北海道で吹雪になれば遭難の可能性は極めて高いのである。そういう時にスノーボードで遊ぶために山に入るというのは、かなり危険な行為であるのは言うまでもないし、仮に遭難したとして、零下20度で風速5mのところで雪崩の危険の中で救助活動する方々も二重遭難するかも知れないのである。スノーボードで安全に遊びたかったらゲレンデに行けばいい。自然の山に入る以上、それなりのリスクもあることは覚悟すべきである。「遭難したから助けてくれ」「救助できなかったのはおまえら救助隊のせいだ。賠償しろ」という今回の言いかがかり訴訟を聞いて、オレはかなりあきれたのである。今後こういう判決が出てくれば、山岳遭難を救助する人たちは馬鹿馬鹿しくて「危険だから救助しない!」と言い出すだろう。

 読売新聞の記事を引用しよう。

滑落凍死で山岳救助隊に過失、道に支払い命令
 北海道積丹町の積丹岳で2009年、遭難した札幌市豊平区の会社員藤原隆一さん(当時38歳)が凍死したのは道警山岳遭難救助隊による救助方法が不適切だったとして、藤原さんの両親が道に約8600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、札幌地裁であった。
 千葉和則裁判長は「細心の注意を払ったとは到底言えない」として救助隊の過失を認定し、道に約1200万円の支払いを命じた。両親の代理人によると、山岳遭難で救助隊の過失を認定するのは極めて異例という。
 判決によると、藤原さんは09年1月31日に積丹岳に入山して遭難した。救助隊が2月1日、自力歩行できない藤原さんを発見。抱きかかえて一緒に下山途中、尾根にひさしのように張り出した雪の塊「雪庇」を踏み抜いて滑落した。判決では藤原さんの事前の天候確認が不十分だったとしながら、救助隊が雪庇を踏み抜いたことも過失と認定した。
(2012年11月19日22時00分 読売新聞)

 視界がほとんど効かない吹雪の稜線上で、ヘリコプターを近づけることはきわめて危険である。だとしたら雪上車のあるところまで抱きかかえて移動しようとした救助隊の選択は間違ってるとは言えない。また、その途中で雪庇を踏み抜いて滑落した時、遭難した藤原さんだけではなくて一緒に転落した救助隊員も生命の危険があったのである。自分たちが死ぬかも知れないという危険の中で救助作業に携わった隊員たちに対する感謝もなく、「死んだのはおまえらのやり方のせいだ」とはひどい。

 北海道警の山岳遭難救助隊は少なくともこうした遭難に対して多くの出動経験を積んでいるわけで、経験不足であるということは考えられない。たとえその現場がどんなに危険で不可能な局面であっても、出動要請があれば行かざるを得ないのである。二重遭難することになっても、殉職する可能性があっても、それでも行かないといけないのである。そんな宿命を負った彼らの行動に対して「助けられなかったから賠償しろ」という主張が果たしてできるのか。オレはとうてい納得できないのである。

 事件当時の報道はこのような内容である。

2009年2月2日11時23分 朝日新聞
 北海道積丹半島の積丹岳(1255メートル)で1日、遭難した男性を道警山岳救助隊が稜線(りょうせん)付近で発見、救助作業をしていたところ、雪庇(せっぴ)が崩れて隊員3人と男性が斜面を約200メートル滑落した。救助隊が男性をソリで引き上げる途中、ひもで樹木に結びつけた際に木が折れてソリが滑り落ち、行方がわからなくなった。2日朝になって道警ヘリが標高約1千メートル付近でソリに固定された男性を発見、死亡を確認した。
 余市署によると、遭難したのは札幌市豊平区、会社員藤原隆一さん(38)。スノーボードをするため積丹岳に入り、仲間と下山中の1月31日午後3時半ごろ、山頂付近ではぐれた。藤原さんはその後、雪洞を掘り、簡易テントを使ってビバーク(露営)していると無線で伝えてきたが、道警の救助隊5人が1日正午ごろ、稜線上で倒れているところを発見、救助を進めたが、突然、雪庇が崩れたという。

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11月20日(火)
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