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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■東京都は公費で塾を支援します!
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年収200万円以下の低所得世帯を対象に、子どもが高校や大学を受験するために学習塾に通う費用を無利子で貸し付ける制度を東京都が始めるらしい。オレは朝日新聞でこのニュースを読んで激しく脱力した。誰がこんな仕組みを考えついたのかわからないのだが、それにしても、税金を使ってここまで馬鹿なことをやれるその無邪気さにオレはあきれてしまうのである。こんなプランを考える連中は教育の構造的な問題が全くわかっていないのである。それにしても東京都はなんて気前がいいんだ。新銀行東京では中小企業に無担保でゼニを1000億円もばらまいて回収不能になり、今度はビンボー人に「これで塾に行ってください」とゼニを配る。チョー緊縮財政であらゆるものが削減される大阪とはエラい違いだぜ!
なぜ子どもたちは塾に行くのか。それは公教育が崩壊しているからである。小学校の多くは学級崩壊していて満足に授業が成立していない。その理由は、ちゃんと机に向かって50分静かに授業を受けるという基本的なマナーの身に付いていない馬鹿ガキがたくさん入学してくるからである。傍若無人なくそガキは老教師や怖くない女教師の授業を妨害したりする。なぜそんなことになるかというと、公教育である公立の小学校、中学校では生徒を選別できないために、家庭でろくなしつけを受けていない野獣のようなクソガキまで引き受けないといけないからだ。しかも「教育を受ける権利」なんて人権派の弁護士が主張したりするので、そんなクソガキどもを排除することもできない。学校が教育の場として機能していないことが問題なのである。学校で勉強できないから塾で勉強するのだ。
体罰が教育の場で禁止されてる以上、そうしたクソガキを黙らせる手段は今の学校には存在しない。他の生徒の学習権を奪う悪質なクソガキに対して、オレは罰金制度の導入も一案だと思っている。もちろん批判はあるだろう。しかし、体罰が使えない状況下で、いうことをきかないクソガキをどうやって黙らせられるのか。子が授業を妨害すれば親が罰金を払わなくてはならず、払わなかったら小学生であろうと留置場に拘留されるという仕組みにすれば効果は上がるはずだ。「そんなことなら体罰の方がマシだ!」と親たちは思うだろう。
塾に行く資金を無利子で貸し付ける・・・ということは、そのゼニは将来に本人が返さないといけないわけで、踏み倒しが起きなかったら東京都の負担はないことになる。しかし、この補助によって塾に通える生徒が増えるならば、それは公的資金で塾を援助してるのと同じことである。つまり、この仕組みは貧困家庭の救済ではなくて、貧困家庭救済に名を借りた、塾への補助金制度みたいなものである。東京都の公立中学3年生7万3000人中、経済的理由で塾に通えない生徒約1800人に年15万円を無利子で貸し付けるという。高校3年生には上限を900人として20万円を貸し付けるとか。ふざけてるのは大学や専門学校の受験料の融資も検討されていて、合格した場合は返済を免除するという方針という部分だ。そんな個人的なことを公費で補助しようとしてることのばかばかしさにオレはあきれるのである。
公費を投入するのならこんな塾への補助金システムみたいなヘンテコな制度を作るのじゃなくて、公立学校を補助してやればいいじゃないか。進学補習や不振者指導に力を入れる熱意のある教師にちゃんと時間外手当が支払われるようにすべきじゃないか。塾通いを盛んにすれば、公教育の崩壊がますます進むということがどうして東京都の連中にはわからないのだろうか。「塾に行けば成績が上がる」のではなく、「きちっと勉強して授業を理解すれば成績が上がる」のである。年収200万以下の家庭の子どもの学力が低いのは、そうした家庭には子どもの宿題も教えられない親が多いからである。親の教育レベルと収入レベルの間には高い相関性がある。
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04月17日(木)
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