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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ハメこまれた人たち13(木村化工)
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木村化工(6378)と言えば往年の仕手株である。過去に何度も大きな相場を作ってきた銘柄だ。2006年には篠原猛氏という大物相場師が大量保有してるところを外資に売り崩されて暴落、篠原氏が破産同然に追い込まれるという出来事があった。その後も時々思い出したように吹き上げては落下を繰り返していたのだが、2007年春、この株に大きな材料が出現したのである。それは原発関連銘柄の人気だった。
原発関連銘柄である日本製鋼所(5631)、三菱重工業(7011)、IHI(7013)、東芝(6502)、日立製作所(6501)、三菱化工機(6331)、トウアバルブ(6466)、キッツ(6498)などどれも軒並み値上がりした。その中でも特に激しい値動きを示したのが木村化工だったのだ。
3月15日、三菱重工が原発関連の大きな受注を受けて上昇した日、原発関連株の中でもっとも仕手性の高いこの木村化工は突如425(+80)のストップ高となり、東証は即日新規空売り禁止の規制を入れたのである。それまで200〜300円台をウロウロしていたこの株が突如吹き上げたものの、すぐに規制が入ったことで相場はすぐに沈静すると思われたのである。たいていの場合、新規空売り禁止になれば相場は落ち着き、出来高も徐々に減っていく。木村化工も翌日は404(−21)と大きく下げた。ただその日の動きは430→395→440→404とめまぐるしい動きだった。空売りをしている人が踏み上げられるのを警戒して返済する動きと、下げ止まったのを反発狙いで買う動き、前日のストップ高で買ってしまったのが下げだしたので狼狽して投げ売りする動き、それらが交錯して乱高下したのである。その日、警戒されたのか空売りの多くは返済されてしまい信用取り組みも悪化した。普通ならそれで相場終了、後はジリ下げという展開であるし、オレも当然そうなるだろうと予測してこの株を買うことなど全く考えなかった。しかし、その後の展開は誰にも予想しえない動きだったのである。
ただ、本当に「誰にも予想し得ない」かというとそうではない。理不尽な動きをする株の背後には必ずその相場を操っている仕掛け人がいる。この木村化工の背後にもその相場を操る誰かが存在したとしか思えない。それが外資なのか、あるいは超大物の個人投資家なのかはわからない。ただここから後の神懸かり的な上昇に何も作為がないとは思えないのだ。何らかの相場操縦が関与したとしか思えないのである。先日急落して多くの証券会社に焦げ付きが発生したOHT株の取引に関して借名口座による相場操縦があったことが徐々に明らかになりつつある。この木村化工株を上昇させるには果たしてどんな作為が存在したのだろうか。売り禁になって相場が終わるどころか、3月21日には505円、3月30日には瞬間的に735円とわずか2週間の間に株価は80%以上も上昇したのである。
ところが4月に入って原発関連株のブームはいったん失速した。三菱重工業が急落してそれに歩調を合わせるかのように木村化工も下げたのである。4月18日には544円、5月18日は453円まで下げた。空売り禁止の規制も解除され、もはや以前ほどの人気を集めることもなく、完全に終わったような動きをしていた。425円でストップ高した時に空売りしてその後含み損になったのを耐えていた人たちが救出されるのも時間の問題と思われた5月下旬、読売新聞の報道をきっかけに原発関連株は再噴火した。
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07月13日(金)
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