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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■オレはETCが苦手だ!
 ETC車載器を装着してから約半年、今はその便利さにすっかりなじんでしまって、高速道路を通行する時には重宝してるのだが(たまに対応していない有料道路があると頭に来る!)未だにETCレーン通過時には速度を20キロくらいに落として、「通過」という電光掲示板の表示を確かめてから加速することにしてるのである。速度を落とさずにそのまま通過するような勇気はオレにはないのである。しかもETCを通過すればすぐに他のレーンからのクルマと合流するわけで、オレは左右のレーンから出てくるクルマに激突するのではといつもヒヤヒヤしながら通過してるのだ。乱暴なドライバーの多い大阪ではみんなが速度を落とさずに通過してるわけである意味危険極まりないのである。

 ドライバーが全員オレのように高度な運転技術を修得してるのならいいが、なかにはとてつもないヘタクソがまじってる。交通事故の現場を見るたびにオレはその馬鹿馬鹿しさを見て感じるのである。

「おまえなんでそんなところに突っ込んでるんや!」

 阪神高速の環状線で恵美須町を過ぎてから右にゆるやかにカーブしてなんば出口を過ぎ、なんばパークスの脇を通過するあたりのゆるいS字カーブがあるのだが、そこでスピンしたのか進行方向逆向きにとまってエアバッグを膨らませてケツを大破したシルビアが停まってるのを見たことがある。いったいどんな運転をしたんだ馬鹿!とオレは巻き添えにされなかったことにホッとしたのである。そんなヘタクソで忘れっぽい馬鹿が運転してるわけだからある意味ETCほど危険なものはない。オレがよく走る阪神高速だけでも昨年度のETC絡みの事故発生件数は約1万2000件。1日当たり33件も発生しているのである。

 事故の原因は実にくだらない。カードを車載器に挿入し忘れたり、期限切れのカードをそのまま挿していたり、ETCを搭載していないのにETCレーンに入ってしまったり、ETCを搭載してるのに非ETCレーンに入ってしまいそうになってあわてて車線変更したら隣の車線のクルマに激突したり、カードの入れ忘れでバーが開かないので急停止したら追突されたり、確かにETCは装着してるのだが、料金所のゲートの感度を実験すると称して時速100キロ以上で通過しようとする命知らずの馬鹿がいたりするのである。そういうクルマはバーをへし折ってそのまま走り去るのである。そんなクルマは料金所から対戦車砲でもぶっぱなして破壊して欲しいものである。無法者は路上から永久追放してくれ。

 要するにこれらのETC絡みの事故の原因はすべて「人間側の不注意」なのである。シンドラー社のエレベーターみたいにはじめから故障を前提としたものではなく、日本の高速道路に設置されたETCシステムは世界一の精度を誇る究極のメカニズムであるとオレは信じている。ところがドライバーのレベルが年々低くなってきてるのだ。ここに認知症の老人ドライバーが加わればいったいどんな怖ろしいことが起きるだろうか。

「じいさんや、このETCというのはなんでしょうね」
「何か楽しげな門じゃのう。こっちから入らせてもらうで」
「なにやら怪しげな棒が通せんぼしていますよ」
「ええい、じゃまじゃじゃまじゃ。わしがへし折ってやるわ!」

 こんな連中はこれからも増える一方だろう。それを防ぐにはやはりETC車載器の義務化しかない。新車には必ず車載器を組み込むことを義務づけ、走行中にはカードを挿入しないとエンジンがかからないようにすればいい。そんなことを提案すると必ず「破産してクレジットカードを作れない人はETCカードも作れません!」と反論する人が出てくるわけだが、破産して人に多大な迷惑をかけたのにそれでも贅沢にもクルマに乗ろうというのが間違ってるのである。そういう人はバスや電車を使えばいいのだ。バスも電車もないような田舎なら自分の足で歩けばいいのである。


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07月09日(日)
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