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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ゲームと現実を区別できないバカ
今年6月、アメリカ・テネシー州で高速道路を走行中に少年二人組のライフルで狙撃されて死亡した男性の遺族が、「犯行はゲームに触発されて起きた」と主張して、ゲーム機メーカーのソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)、ソフト開発会社、ゲームを販売したウォルマートなどを相手に総額2億4600万ドル(270億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。

この狙撃犯の少年たちは世界で800万本売れている人気ゲームの「グランド・セフト・オートV」をまねてやってみたと供述しているらしい。殺された男性の両親は訴状の中で「メーカーなどはこのゲームによって模倣犯が生み出される危険を認識していた」と主張している。

お亡くなりになった方にとっては誠に不幸な出来事ではあるのだが、毎度のことながらアメリカらしい裁判に不謹慎にも笑ってしまうのである。少なくともこの事件に一番責任があるのは少年とその親であり、その次がライフルを売って利益をあげている銃器メーカーであり、ゲームを売った側の責任など限りなくゼロに近い。もしもそのゲームが模倣犯を誘発するものならば世界中で同様の事件が800万件とはいかないまでも800件くらいは起きていそうなものだが、まだそういう話は聞かない。

 日本でも妄想の世界と現実を区別できない人間がたまに発生して大騒ぎになるが、無差別殺人の被害者がホラービデオを作った業者を訴えることはない。作りモノのの世界と現実をごっちゃにするバカに対してまでメーカーが責任を負う必要はないからである。もしもどうしてもゲームの側の責任を主張したいのなら、ゲームではなくて現実にイラクで大量殺戮をしてきた米軍の方がはるかに影響がありそうなものである。そっちの影響は無関係なのか? 

 さて、いくらアメリカでもこんなバカな訴えを認めるとは思えないのだが、もしも認められれば、今後アメリカで上映される映画では人が殺されたり傷つけられたりするシーンは二度と撮れなくなるのである。それを見て模倣犯が発生する怖れがあるからである。その結果アメリカの映画産業は壊滅に追い込まれてしまうのである。国益を考えればいくらバカ天国のアメリカでも・・・と思うのだが、野次馬根性のカタマリのオレとしてはおかしな判決をついつい期待してしまうのである。アメリカ人ならきっとやってくれると思うのである。

10月24日(金)
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