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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■元旦に靖国神社について考える
 広島の平和公園には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という碑文がある。この碑文には主語がないのだが、誰が「過ち」を繰り返すのかと考えたとき、アメリカ人や中国人はその主語を「日本」および「日本人」としか理解していないのである。「日本は侵略戦争という過ちを犯したからその罰として原爆を投下された」という文脈でこの碑文は理解され、それはアメリカの重大な戦争犯罪を正当化することにつながるのである。また核保有国の中国から見れば「尖閣諸島のことで文句を言うならいつでも人口密集の大都市に核兵器をぶち込むぜ。なにしろ過ちをおかしてるのはおまえたちだからな」ということになるのだ。

 アメリカや中国、ロシアを盟主とする現在の世界秩序の枠組みの中で日本は永久に「敗戦国」であり、「もと敵国」なのである。それが戦勝国によって作られた歴史の持つ宿命であり、我々はその価値観の中で束の間の戦後の繁栄を謳歌してきたのである。

 かつて戦いとは神聖なものであった。西洋には騎士道があり、日本には武士道があった。織田信長が異端なのは、彼が戦いの中で非戦闘員まで皆殺しにしたからであり、それゆえ彼は排除される宿命を負った。そして近代の戦争の中でもジュネーブ条約によって非戦闘員への攻撃は国際法違反とされていた。そのルールはいつから無視されたのだろうか。たかだか150年ほどの歴史しかない金儲けのことしか考えてない連中が「勝つために」手段を選ばず非戦闘員の女も子どもも皆殺しにした。その「戦争犯罪」を「悪い国へのお仕置きなんだ」と正当化して文句を言わせないようにするために東京裁判が行われた。

 アメリカは日本にとって友好国でも何でもない。それは中国や韓国から見ても同様だ。彼らの頭の中にあることは「我々に逆らうならいつでも日本民族は滅亡させることができる」という傲慢な思い込みである。

 日本は第一次大戦の後にパリ講和会議の国際連盟委員会において「人種的差別撤廃提案」を連盟規約に入れることを主張している。国際会議において人種差別撤廃を明確に主張した国は日本が世界で最初である。この提案に対して投票が行われ、賛成多数だったのだが人種差別を国是とし、多くの植民地で差別的な政策をとっているイギリスは強硬に反対した。イギリス人から見れば日本人などは黄色いサルに過ぎないわけで、そんな連中の戯言は聞く価値もないということだったのである。結局提案は賛成11票、反対5票でありながら「このような重要な案件は全会一致が原則」という理由で否決されたのである。あの時代、世界で最も人権意識が高かったのが実は日本であり、アメリカやイギリスはいつまでも奴隷制度の習慣から抜けられない田舎国家だったわけだ。日本人は自らの精神の高潔さをこそ誇るべきだったのである。

 それなのになぜアジアにおいて自らを中国人や韓国人よりも優れているという勝手な優越感を抱いたのだろうか。どうして自分たちよりもはるかに低レベルの人権意識しかもたないアメリカやイギリスのレベルまで自分たちを貶めたのだろうか。オレはそれが不思議でならないのだ。アメリカやイギリスという腐った国家のレベルに自らを貶め、そのカスどもがやってることを真似た結果が満州国の建国であり、中国への侵攻ではなかったか。フィリピンや仏領インドシナ、蘭領インドネシアを英米の植民地支配から解放したことと、中国での戦いは少し意味あいが違っている。中国の人民と連帯して欧米支配を排除することはもっと外交的な工夫で可能だったはずだ。少なくともインパール作戦はインドの方々からはインド独立戦争と位置づけられ、チャンドラ・ボースはインドではガンジーと並ぶ英雄なのである。

 東京裁判の時にもしも堂々と日本の正当性を主張するような論客が参加していたらどうだっただろうか。おそらくその発言は議事録から削除されるか、裁判が始まる前に彼は暗殺されていただろう。


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01月01日(水)
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