ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■父の面影
大学を出て田舎教師となったオレは父によく学校の話をした。父はその話をいつも楽しそうに聞いていた。そしてよくこういうことを言った。「商売は品物を売ってしまったらそれでおしまいや。でも教師の仕事は、ずっと生徒から感謝され続けるんや。ええ仕事や。」そう語る父はとても満足そうであった。家が貧しくて思い通りの進学ができなかった父が、大学を出たことで今の仕事に就いているオレをみているとき、きっと自分の実現できなかった「学問をしてそれを仕事にする」という夢をオレの中に見ていたのだろう。
「お父さんそっくりやね」
と、生前の父を知る人はいつまでもオレに向かって言うだろう。
残念なのか、幸運なのか、オレの二人の息子は全くオレには似ていないのである。二人とも母親に似てるのである。容姿も性格も何もかも。
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07月08日(日)
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