ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18828226hit]
■乙武さんを入店拒否したレストランは正しいか?
駅や空港、病院や市役所などの公共の場所はバリアフリーにする義務がある。それは誰もがそこを利用できるようにする必要があるからだ。しかし、個人の家でその必要が出てくるのは家族の中に介助を必要とする者がいるときだけである。オレの住む家は古い日本建築なのでもちろんバリアフリーではない。両親はかなり高齢だが、リフォームすることは考えていない。ただ、階段に手すりをつけたくらいである。
ロードサイド型のファミリーレストランはどこでもエレベーターが設置されていて、車いすの方でも入店に支障はない。「かごの屋」も「ジョリーパスタ」も「スシロー」もみんな身体障害者の利用に対応している。その一方で京都の老舗料理店とか、オレが気に入ってる老舗の喫茶店とかバーとかには、こんな狭い階段どうやって上がるんだという感じのところもあるわけで、それをバリアフリーに改修するのは無理だ。
最初の乙武さんの話に戻るが、もしも予約時にきちっと事情を説明して可否を問えば、店側は「申し訳ありませんが、こちらのスタッフの都合で予約をお受けすることはできまません」と丁重にお断りできただろうし、それでもどうしても乙武さんがその店で食事をしたいのならば、乙武さんが自分で友人やボランティアに介助のサポートを頼めばよかったのである。「介助人が参りますので」という形にすれば店も事情を了解して予約を受けることができただろう。
まだまだ日本は障害者に優しい国ではない。街の中には不便な場所はたくさんある。これはまだまだ改善しないといけない部分である。ただ、着実に世の中は変わってきていると思う。オレはよくイオンモールなどの商業施設に行くが、車いすで利用してる人を見かけることも多い。えんえんと書店で座り読みを続ける車いすの方もいるのだ。障害があっても積極的に街に出て行動できる
ことは大切である。
今回の乙武さんの事件だが、必要なのは双方が相手を思いやることだ。乙武さんの側にお店の側の負担についての配慮があり、お店の側に予約時にちゃんと相手の素性を確認する準備があれば、このような不幸な行き違いによる罵倒合戦は起きなかったのである。
オレは車を運転していてよく信号無視の歩行者のために急ブレーキを踏まされたりする。しかしその程度のことでオレは腹を立てることはない。きっと赤信号でも無理に渡らないといけない急ぎの事情があったのだろうと思うし、オレのように瞬時に急ブレーキを踏んで危険を回避できる有能なドライバーの前で信号無視をしてむしろよかったと思うのである。もしも判断のトロい下手くそドライバーならブレーキが間に合わずにはねてしまったかも知れない。目の前の無法な歩行者に対して「おまえはなんて幸運なんだ。よりによってオレの前で信号無視するなんて!」と祝福のクラクションを盛大に鳴らすのがオレのいつもの行動である。
←1位を目指しています! m(_ _)m 投票博物館
05月27日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る